ラプラス⑥
200 名無しの上級魔王 ID:0536
諸先輩方、初めまして
201 名無しの上級魔王 ID:0013
お?
202 名無しの上級魔王 ID:0115
お?
203 名無しの上級魔王 ID:0077
お?
204 名無しの上級魔王 ID:0027
サティとイイコがケコーンと思ったらwww
ナナも絡んで重婚かよwww
205 名無しの上級魔王 ID:0007
>>200 失礼ですが、>>1はお読みですか?
206 名無しの上級魔王 ID:0536
目を通した上で参加しているが?
俺にも何かテストでもするか?
207 名無しの上級魔王 ID:0007
今回の新入りは大した自信家のようですね
そうですね……上級魔王なら統治は上手くいっていますか?
208 名無しの上級魔王 ID:0027
セブンの新入りイビリキターwww
【統治】……レベルが10に成長した時に覚えた特集能力――【統治】を指しているのだろうか? レベル=支配領域の数とは言い難いが、レベル10未満で上級魔王もあり得ないかもな。
209 名無しの上級魔王 ID:0536
残念ながら統治は未経験だ
今は周囲の同業者と競うのに夢中だな
210 名無しの上級魔王 ID:0007
なるほど。>>209は上級魔王の資格を有しているようですね
211 名無しの上級魔王 ID:0013
ってことは、久々の新入りだ
212 名無しの上級魔王 ID:0056
恒例の名付けでもするか
213 名無しの上級魔王 ID:0027
名付けなら俺の出番だなwww
えっと……ゴッサムか、サブローだなwww
214 名無しの上級魔王 ID:0027
いや、選択の余地はねーなwww
>>209はサブローで決定だなwww
215 名無しの上級魔王 ID:0056
ニーナ、連投するなよ
サブロー? 俺のユーザーネームがバレているのか?
216 名無しの上級魔王 ID:0007
サブローさん、突然の展開に驚かれましたか?
実は上級魔王の資格を有する魔王は少なく、書き込む者は限られています
だから、ニーナ……ID0027の提案で、仮の呼び名を作っています
217 名無しの上級魔王 ID:0056
実際の名前は名乗れないからな
因みに、俺はゴローだ
218 名無しの上級魔王 ID:0013
私はサティだ
219 名無しの上級魔王 ID:0115
イイコだ……。クソッ! 変な名前を定着させやがって
220 名無しの上級魔王 ID:0159
イッコクです。ハンドルネームみたいなモノですね
221 名無しの上級魔王 ID:0031
サイです。サブローさんよろしくお願いしますね
222 名無しの上級魔王 ID:0077
ナナよ。よろしくね
223 名無しの上級魔王 ID:0007
セブンです。下界で合えば殺し合う仲となりますが、『ラプラス』の中ではよしなにお願いしますね
224 名無しの上級魔王 ID:0027
ニーナだwww 一番イカす名前だろ?www
上流魔王スレッドに常駐する8人の魔王が次々と仮の名前を名乗る。
ここまで見れば、俺でも気付く。IDの番号を文字っただけの単純なネーミングだ。
ってか、俺の意思を無視してこいつら……俺の名前をサブローに定着させやがった。まだ、ゴッサムの方がマシだったのに……。
まぁいい。仮初めのどうでもいい名前だ。
225 名無しの上級魔王 ID:0536
サブローだ。新参者だが、宜しく頼む
俺は結局サブローと言う不名誉なハンドルネームを受け入れたのであった。
226 名無しの上流魔王 ID:0007
よろしくと言われても、この掲示板は性質上誰にでも閲覧が可能です
皆が望むような密な議論はないですよ
227 名無しの上流魔王 ID:0055
鍵付の掲示板実装しろよな
228 名無しの上流魔王 ID:0031
管理人さんが魔王同士の結託を望んでいないので、無理っぽいですよね
229 名無しの上流魔王 ID:0077
精々、書き込むのは中身の無い雑談だけね
230 名無しの上流魔王 ID:0027
別にスペシャルな情報をぶちまけてもいいんだぜwww
231 名無しの上流魔王 ID:0159
そんな不用意な魔王なら、この場に参加出来ないですよw
意を決して参加した上流魔王スレッドの掲示板であったが、特に得るものはないようだ。強いて言えば、『ラプラス』に参加している魔王の数が536人以上と言うのがわかっただけだ。
その後も俺は各種スレッドを流し読みしたが、カノンから得られる知識以上の貴重な情報は無かった。雑談が主体である為、侵略してくる人類のトレンドや、魔王のトレンドは幾つか掴むことは出来た。
参加している魔王は多いから……今後も定期的に確認だけはするか。
得るものは少なかったが、気付けばかなりの時間を浪費していたのであった。
◆
《擬似的平和》残り3時間。
「シオンさ~ん! お目当ての魔王を発見しましたよぉ」
カノンが満面の笑みを浮かべて駆け寄ってくる。
「お目当ての魔王……? あぁ、錬成特化のドワーフ種か」
「はい! って、シオンさんが探せって言ったのですよぉ」
カノンは俺へと頬を膨らませて抗議する。
「で、その魔王はどこにいる? レベルは? 支配している支配領域の数は?」
「ドワーフの魔王は羽咋市にいますぅ。能美市にもいましたが……羽咋市の方がいいですよね?」
「そうだな」
羽咋市は俺の支配領域から北に位置する地域だ。侵略方向とも合致している。対して能美市は俺の支配領域から南に位置する地域だ。今は、南へと支配領域は拡大させたくない。
「レベルは不明ですが、目的情報から推測ではダーインスレイブとボルケーノと思われる武器が確認されていますぅ」
ダーインスレイブはリナに渡したユニークアイテムの剣だ。ボルケーノは炎の様に燃え盛るユニークアイテムのハンマーだ。共に錬成Bで錬成可能になるアイテムだった。
「支配している支配領域の数は?」
「3つですねぇ。規模は小さいですが、ハザードランクはAと羽咋市では難攻不落で有名な支配領域みたいですよぉ」
「そういえば、ドワーフは錬成が得意なだけじゃなくて、頑丈だったか?」
「お!? よくご存知ですねぇ」
俺は先程『ラプラス』で閲覧した『【その槌に】魔王(ドワーフ種)総合part3【魂を込めろ】』の内容を思い出す。
ドワーフは相対的に耐久性と腕力に優れるが、遠距離攻撃――特に魔法攻撃を苦手としている。防衛には優れた配下だが、侵略を仕掛けると遠距離攻撃でボコボコにされると嘆いている書き込みが幾つかあった。
――カエデ、来い
俺は念話でカエデを呼び寄せる。
「ん。何?」
すると、カエデは10秒と待たずに姿を現わした。
俺は地図を広げて、カノンから聞いたドワーフの魔王が支配する支配領域の場所を指差す。
「この近辺の支配領域を調査してくれ」
「ん。わかった」
俺の支配領域からドワーフの魔王が支配する支配領域までの距離はおよそ30km。直線距離で進んでも、到着するまでには11の支配領域が立ち塞がり、満遍なく円を広げるように侵略をするとなると30以上の支配領域を侵略する必要があった。
近隣の支配領域の調査はすでに終わっているが、羽咋市周辺の支配領域の情報は不明確だ。俺自身は、県内で最大規模の勢力を誇ってはいるが、どこで足下をすくわれるかわからない。その為、カエデには先行しての調査を命令することにした。
「あ。無理」
来たときと同じようにスッと消え去ったカエデが、再び姿を現わす。
「無理?」
「シオン様の配下になってから、支配領域の外には出られない」
そういえば、カエデの眷属化がまだだった。
俺はCPが最大値まで回復するまで、カノンと雑談をしながら時間を潰すのであった。
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