職業訓練について纏め

情報収集・見学・試験と面接対策まとめ

◆情報収集


(1)先ずはハローワークで情報収集。


 自分が目指す仕事に合ったコースがあるのか調べます。


 個人的には、独学で充分合格可能なMOSぐらいしかやらないコースなどよりも専門的な技能を得られるコースを推奨します。また、卒業しても関係する仕事への就職率が低いコースなどは極力避けるべきです。


 なお、東京都で行われる職業訓練でITインフラに関係する主な短期無料科目のコースは以下になります。


・OAソフト管理科

 MOS一般レベルと日本商工会議所簿記検定3級及びITパスポートレベルの学習。詳細は本編参照(同名コースでも学校により内容が異なる可能性があり)。事務職として見てもITインフラ系として見ても中途半端な内容。自分が昔受講した資格スクールでは座学中心で実習はお遊びレベルでした。(現在その学校ではOAソフト管理科の授業は行われていません)実務レベルには遠いかも知れませんが、先ずはExcelから使える様にしたい方は他のネットワーク関連のコースよりはこちらから受講するのが良いかも知れません。IT企業に就職したらExcelなんて出来て当たり前だから教えてくれませんので……。


・ネットワーク・サーバーエンジニア科

 LinuxとWindows Serverの構築と、CISCO社製ルーターやスイッチを使った実習がメイン。MCPやLinuC、CCNA取得を目指します。ITパスポート等と違い、実務にも即しているので既にMOSレベルのスキルがある方はOAソフト管理科よりもこちらがおススメです。実習中心なのでクラスメイトの足を引っ張らない様に予習復習を欠かさない様にしてください。未経験でも資格の一つでも取ればかなり就職に有利な学科だと思います。


・ネットワーク施工科

 LANの配線工事やスイッチやルーター(恐らくCISCO製品)と言ったLAN機器の設定を学びます。ネットワークエンジニアになっても結構LANケーブル作成や配線を行ったり、LAN配線業者とやり取りする事もあるので配線工事の知識は案外役に立つと思います。CCNA、CCNPの取得を目指します。


 他にも民間委託の訓練が幾つかありますので、現在のスキルや目指す職種に必要となる知識・スキルなどを考慮して自分にあった物を選択して下さい。


*追記

 東京都の離職者等再就職訓練のコースに「AWS・クラウドエンジニア科」「サイバーセキュリティ科」というコースもあるようです。一寸経験があってステップアップしたい方はこちらのコースの方が先端の技術が学べそうなので良いかも知れません。

 また、同訓練に「ITビジネスエキスパート科」というコースがありますが、こちらがOAソフト管理科の科目から簿記科目を無くし、ExcelをVBAまで習うような内容で、ITパスポートにも対応しています。科目を見る限り正直微妙ですが、MOSレベルから勉強したい方には良いかも知れません。



(2)職業訓練中に雇用保険の基本手当が受け取れるか確認を行う。

・雇用保険の基本手当の受給資格者の場合、職業訓練期間中に受給期間が切れても職業訓練期間中は基本手当の受給が継続します。調のが良いと思います。


・雇用保険の基本手当の受給資格者で待機期間中に職業訓練が開始すると、職業訓練開始日から基本手当が受給可能になります。


・雇用保険被保険者や雇用保険受給資格者では無い場合、ハローワークから職業訓練の支援を行う必要があると認められた場合、『職業訓練受講給付金(求職者支援制度)』を利用すれば職業訓練受講手当が貰えます。出欠席に厳しいので注意してください。



◇職業訓練校、または訓練の委託先の見学

 どの学校でも説明会が行われると思いますので、。見学しなくても受験できますが、面接で聞かれるので面倒でも見学に行ってください。何でも質問して面接で答えるネタを見つけるのも良いかと思います。見学の際にはOBの卒業後の進路なども聞いた方が良いでしょう。民間委託の新設コースなどで実績が無い場合は避けた方が無難かも知れません。


 また、学校により求人が充実している場合もあり、OBが複数人数入社している会社などは比較的入社もしやすいメリットがあるので、求人やOBの就職先も確認する事を推奨します。


◇試験対策

・民間委託のコースなどの場合、面接のみの場合があるので先ずは受講するコースの試験内容をご確認ください。


・東京都の職業訓練校の学科試験は学力検査と筆記検査の2種類があります。(他の道府県の場合は各自ご確認ください)


・2ヶ月~6ヶ月の短期間訓練予定の無料科目は筆記試験が行われ、1年~2年間の長期間訓練予定の有料科目は学力検査が行われます。


・筆記試験は義務教育終了程度の国語と数学の問題が出題され、学力検査は高等学校卒業程度の国語と数学の問題が出題されます。


・筆記試験の場合の試験対策は過去問を複数年収集して解きます。


・筆記試験の場合、中学1年生レベルの数学と漢字の薄いドリルを購入して繰り返し解きます。中学3年レベルまでやる必要はないと思います。


・筆記試験は東京都の問題が比較的難しいとの噂なので、他の道府県でも上記の筆記試験対策が有効かも知れません。


・試験・面接当日は必ずスーツを着用してください。身だしなみやマナー等、会社を受ける時と同じ心構えで臨んでください。


 なお、学力検査は受けた事が無いので対策が分かりません……。筆記試験と同じく過去問を多く集めて解くのが有効な対策ではないでしょうか? あるいはインターネットで受験経験者の試験対策などを探すと参考になるかも知れませんね。



◇面接対策


 最低限、以下の質問に答えられるようにして下さい。本編第6話に返答の例を挙げているものもありますが、個人の経歴や事情によって内容が変わってくると思います。


(1) 何故職業訓練を受けようと思ったのですか? 志望動機を教えてください。

(2) 訓練場所を見学に行きましたか?

(3) 職業訓練校には色々な年齢の方が来ます。ご高齢の方も受講しますが、仲良く過ごす事は出来ますか?

(4) 前職の退職理由は何ですか?

(5) 前職退職後、今までの期間は如何どう過ごして居ましたか?

(6) 訓練中の就職活動は如何いかがなさいますか?

(7) 職業訓練中でも採用が決まりましたらどうしますか?

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