よろしくま・ぺこりのお笑い正義塾

よろしくま・ぺこり

第1話 これはあくまでもおいらの考えだ

 やあ。


 おいらの名前は、よろしくま・ぺこりだ。よろしくね。

 

 おいらはエゾヒグマの母親から生まれた聖獣なんだ。それで、経歴は全て自称だけど、東京大学大学院経済学部博士課程修了。ついでハーバード大学大学院に留学。経済学部マルクス経済学及び近代経済学博士課程修了。それとついでにハーバード大学の文学部文学科日本文学専攻及び文学部史学科日本史専攻卒業。いま思えば留学先で日本の勉強をしたのはおかしな気もするけれど、別角度から日本を見るということができていると思うよ。


 帰国後、横浜市営野毛山動物園にエゾヒグマとして展示。(就職難だったのさ)のちにアルバイトに昇格し、ゆるキャラとして勤務。一躍人気者になるが動物園とギャランティーの折り合いが合わず逃亡。飲まず食わずで横浜市の一級河川鶴見川までいき、鮭の遡上はムリでも、なんでもいいから魚が来るのを待っていたところ、なぜか、川流れして来たかっぱくんを救出。話を聞くとかっぱくんは元かっぱ王国の皇太子で、先天的に手足に水掻きがないという障害のためカナヅチだったので王国を追放されたのだが、こちらに来たら人間が水掻きもないのにスイスイ泳いでいたため、たまプラーザのスイミングスクールに入学しようとしたが「プールが生臭くなる」という、いまだったら「なんとかハラスメント」で訴えられるような暴言を吐かれ、やむなく鶴見川で練習しようとして溺れたところをおいらに救出されたとわかった。


 おいらは厄介なもの助けたなって思ったんだけど、実はかっぱくんが手切金としてかっぱ大王から一千億円貰っていたことが判明。その金を借りて、デイトレーダー百人と契約し、上前をはねるという悪徳商法で資産を五年で百兆円にまで増やしたんだ。羨ましいだろ? 


 その後、潤沢な資金を用いて、ボランティア・テロリスト組織『悪の権化』を結成。強力な軍事力と優秀な科学者などを揃え、悪いやつらをことごとく倒してきた。ちなみに『悪の権化』の「悪」の字は「悪い」という意味ではなくて「強い」という意味だからね。中国に「悪来典韋」って武将がいたり、日本でも「悪左府頼長」とか「悪源太義平」なんて通称の人たちがいるでしょ? それと同じさ。わからなかったらすぐ検索! いまは便利なデジタルツールがいっぱいあるんだから、こういう時に使いなよ。


 脇道にそれたね。おいらは『悪の権化』の首領、大元帥として、肥大化した組織をただれた集団にならないよう管理しつつ、元々の勉強を活かして、自称・最後のマルクス経済学者として経済、経営の指南をしたり、自分たちのグループ企業をうまいこと誤魔化して、連結決算の対象にならないようにする実業をしたり、マルクス経済学といういまでは古典文学にもならない『資本論』に込められたマルクスの情熱から派生したイデオロギー研究を『カクヨム』というサイトで無料公開している。当然、政治にも一家言あり、現在の日本の政治の腐敗を追求するとともに、新たな政治体制への提言も行なっているのだけど、どこからも反応がない。どっかのニュースバラエティにでも呼んでくれればいいのにさ。たぶん、おいらの理論がちょっと先を行きすぎていて、庶民には理解不能なのかもしれない。おいらの文章ごときを理解できないとは庶民の日本語能力はK−POPアイドル以下ではないかと思われる。とても嘆かわしいことである。


 それから、ライフワークとしているのは殺処分ゼロを目指した『どらねこランド』構想で、いまのところ箱物は着実に完成しているのだが、人材育成や厚労省、横浜市との交渉が難航している。おいらは反IRリゾート派なので林文子と折り合いが悪いのだ。その上、新型コロナの問題で、政令指定都市の市長でありながらほとんど表に出てこず、黒岩祐治神奈川県知事ばかりが苦労している状況に腹が立つ。川崎市長だって相模原市長だって同罪だけど、税収でもしかしたら神奈川県より儲けているかもしれない横浜市が補助金や助成金など、独自の対策を立てないのは絶対おかしい。頭にきたので、ウチの蛇腹蛇腹という毒薬の天才に、帯状疱疹になる吹き矢を刺すように命じてやったよ。そうしたらご覧の通りさ。ザマアミロ。

 ああ、イヌは? ってよく聞かれるんだけど、おいら、イヌは苦手なんだ。あと保健所の鑑札がいるよね。ごめんなさいだよ。


 ああ、ここからが本題です。おいらはこのシリーズで次代を担う若い人、高校生大学生、社会人一年生ぐらいの方に、


『心に自分なりの正義と哲学』


 を持って欲しいと思い、そのためのテキストとしてこれを執筆していきたいと思います。当然、おいらは他人に厳しく自分に甘い性格なので、時には厳しい文章を書くこともあると思いますが、表題の通り、基本は「お笑い」ですから、気楽に読んで立派な人になり、この国を変えていって欲しいと思います。


 お月謝は要りません。


 ではまた。


 

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