アフターストーリー 文化祭編
第49話 BUNKASAI!!(1)
新年、明けましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします。
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夏休みを終えて新学期。
既に一週間以上が経過している。
特に変わったことは無い・・・訳でも無いんだよねぇ・・・
「龍馬くん!あのね?・・・」
「龍馬っち〜!この間さぁ〜・・・」
「龍馬くん・・・これって・・・」
僕に瞳や宏美、梨花がべったりだ。
桜花も変わらない。
別に僕は良いんだけど・・・
「・・・なぁ。あいつら距離が更に近くなってないか?」
「だよな。もしかして・・・クソッ!!想像したくねぇ!でもしちまう!!チキショー!!」
「・・・ううう・・・大人になっちまったのかなぁ・・・ああ・・・河瀬・・・」
ていう男子達と、
「葛城さん達、ぐっと大人っぽくなってない?」
「わかる!それってさぁ・・・多分・・・」
「だよね〜!三上くんとのふれあいも自然な感じになってるもんね!」
「・・・良いなぁ。私も貰ってくれないかなぁ・・・」
ていう女子達。
・・・貰ってくれないかって・・・何を?
「は〜い!みんな席に着きなさい!ホームルームを始めるわよ!」
早苗さんが入ってきた。
「・・・なんか、夏休みの間に、小森先生も綺麗になってないか?」
「だよなぁ。すっげー色気が・・・」
「もしかして、彼氏できたのかな・・・」
「あ〜うらやましい。あんな人と付き合えるなんて。」
「馬鹿、俺達みたいなガキなんて相手にして貰えね〜よ。多分、ダンディな大人の男だぜ?」
さらに、こそこそと言うそんな男子の声と、
「小森先生凄く綺麗に見えるわ・・・もしかして彼氏できたのかな。」
「そうよね。なんか機嫌も凄く良く見えるし・・・あんなしっかりとした人と付き合うなんて、かなり大人な人なのかしら。」
「仕事でもプライベートでも充実してるのね・・・憧れるなぁ。」
こんな女子のひそひそ話も聞こえてくる。
う〜ん・・・やっぱりわかるもんなのかなぁ。
僕には、全然そういうのわかんないんだけど・・・
「りょ・・・三上くん?三上くん!聞いていますか!!」
「ひょえ!?は、はい!!」
うわ!
しまった!!
上の空になっちゃった!!
「あ〜あ、三上の奴、怒られろ!!」
「小森先生、こういう時怖いからなぁ・・・」
「ざまぁみろ!!」
うへ〜・・・まぁ、仕方がないか・・・
しょんぼりしちゃう。
「ボソッ(かわいい・・・)コホン!三上くん?ちゃんと話を聞かないと駄目よ?わかった?」
「すみません。気をつけます。」
う〜・・・怒られちゃった。
「・・・ごくりっ・・・ん”ん”っ!わ、わかれば良いの。」
「はい。」
・・・なんか、早苗さんの目の奥に、獣の様な気配を感じる。
あの目はアイシャ達が僕を見る目に近いような・・・
「・・・あれ?なんであれだけなんだ?」
「・・・だよな?いつもだったらもっとバシッと叱るのに・・・」
「・・・ちぇっ。三上の奴が怒られるとこ見たかったのに。」
「・・・ねぇ、今、小森先生可愛いって言わなかった?」
「まさか・・・って言いたいんだけど・・・」
「・・・なんか、大好物を前にしたような感じもしたよね?」
「もしかして・・・いやいや、そんな筈無いでしょ。うん、ないない。教師と生徒なんて・・・ましてやあの小森先生がなんてそんな訳・・・無いよ、ね。」
教室が若干ざわついてる。
桜花や瞳達は苦笑しているみたいだ。
「はい!ほらみんな、静かにする!!続きを話すわよ!」
気を取り直すように大きな声で仕切る早苗さん。
そこに、先程までのような雰囲気は無い。
あれはなんだったのか・・・考えたくない。
「さっきも言ったけれど、もうすぐ文化祭の準備に入ります。それに当たって、このクラスで何をするのかを決めて下さい。それでは、葛城さん?お願いするわね。」
「はい。みんな?私達のクラスはどうしようか?」
文化祭か〜。
そういえばそんなのあったね。
何するのかな〜?
みんなの意見が色々出て行く。
多かったのは・・・喫茶店の類だね。
それも、メイド喫茶だった。
安直だなぁと思う反面、このクラスには桜花や瞳、宏美や梨花もいるから、集客は見込めるよね。
・・・ちょっと僕的には複雑だけど。
「さて、それでは最終確認をします。今のところ、票数が多いのはメイド喫茶とお化け屋敷、それと・・・ジェットコースターね。この3つで挙手をして下さい。」
「あ、葛城さん?多分ジェットコースターは許可が下りないわ。以前、怪我人が出たらしいから。」
「あ、そうなんですか先生?となると、メイド喫茶かお化け屋敷ね。じゃあ、
さて、結果は・・・メイド喫茶になりました。
男子生徒は基本裏方で、料理が出来る人の補助や、レジ、列の整理や内装作りなんかになったんだけど・・・
「い”!?僕は接客なの?料理できるのに!?」
「そうなの。龍馬くんは基本、執事になって貰います。ボソッ(私達だけ見世物は嫌だし、これなら一緒に居られるからね・・・)それと・・・サプライズとして、2日ある内の一時間ずつ、メイドになってもらいます!これはクラスの女子の総意です!拒否権は・・・ありません!!」
「え〜!?」
嘘でしょ!?
執事はともかくメイド!?
僕が!?女装しろって事!?
嫌だ!!
「あ、三上くん?先生もそれに賛成一票で。」
「えぇぇぇぇぇ!?」
早苗さんまで!?
めっちゃニヤニヤしてるし!!
僕は助けを求める為に桜花を見る!
そこには、
「良かったわね龍馬。新しい扉が開くかもよ?ボソッ(私達の、ね)。」
良い笑顔の桜花がががが!!
助けは来ない・・・僕は一人だ・・・
・・・文化祭、休もうかなぁ・・・
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