第7章 ネモス小国での戦争

第182話 お祝い会

 僕がこの世界に来てから半年を越えた。

 毎日が代わり映えしないが、変わった事もある。


 メイちゃんのSランク昇格とエルマのAランク昇格だ。

 どちらも王都で試験を受けて、合格している。

 

 王都のギルマスは苦笑いしていた。


「お前達どこまで戦力を強化するつもりだ?バラバラにパーティを組むつもりはないか?」


 ありません。

 僕たちはみんなでシャノワールなんです。


 さくっとギルマスにその旨を説明し拒否したところ、向こうもそこまで真剣には言っていなかったようで、笑って「だろうな」と言っただけだった。


 僕たちはギルドを出て、そのまま時間を潰す。

 日が暮れると、例によってリディアの部屋へ。

 

 そこにはリディアとグレイス、シエイラとルーさんがいた。

 皆で転移扉からホームへ戻る。

 

 今日はこの後昇格のお祝いだ。

 

 エルマさんとリディア達とは既に顔合わせは済んでいる。

 あの時の事は忘れられないなあ・・・


 ここから回想。



「あなたがエルマさん?私はリディアです。よろしくね。」

「グレイスだ。よろしく頼む。」

「シエイラです。エルフの方に会うのは初めてよ。よろしくね。」

「ルーと申します。皆様とは少し立場が違いますがよろしくお願いします。」


 みんながそうエルマさんに挨拶すると、エルマさんは驚いて、


「エルマと申します。みなさん・・・私を責めないのですか?後から参加したのに・・・」


 そう言うと、リディア達は苦笑して、


「あなたの事を否定するなら、私達はみんなオウカさんがいるのに無理やり割り込んでいるのだから、自分たちも否定することになるわ。そんな矛盾することはしないわよ。それに、そういう心構えでいたことがわかってうれしいわ。仲良くできそうですし。一緒にリョウマさんを堕としましょう。私の事はリディアでいいからね。」

「そうだな。リディアちゃんの言うとおりだ。エルマと呼ばせて貰う。私の事もグレイスでいい。どちらが先にリョウマに手を出させるか勝負だな。頑張ろう!」

「うふふ・・・私もシエイラでいいですからね?エルマさんのお母さんがしたことは聞きましたよ。私達で上書きしちゃいましょう!がんばりましょうね!」

「わたくしは使用人ですから・・・でも上書きには賛成です。むしろ、もっと凄い事をしてお母様を驚かせましょう。わたくしも協力致します。呼び方はルーでお願いします。」


 そう言った。

 それを聞いたエルマは、最初は鳩が豆鉄砲を食らったみたいになってたけど、すぐに嬉しそうに笑った。


「皆さんが優しくて良かった。私も人族の友人はリョウマくんやリディア達が初めてよ。これからよろしくね。一緒にリョウマくんに初めて奪って貰おうね。」


 ・・・突っ込まない。

 突っ込まないぞ。


「ほらな。エルマなら大丈夫だと思ってたぜ。今後もよろしくな!エルマ!リョウマは堅物だけど絶対スケベだ。多分すんごいと思うぜ!」

「エルマお姉ちゃん、メイと今まで以上に仲良くしてね。お兄ちゃん、メイが最初でも・・・いいよ?」


 つ・突っ込まない・・・


「リョウマさんなんで黙って・・・はっ!?もしかして・・・想像して・・・反応しちゃったのですか?よかったら・・・お鎮めしましょう「言わせないよ!?」」


 ああ・・・突っ込んじゃった・・・

 


 回想終わり。

 あの後も大変だったんだよなぁ・・・みんなでどう僕とその・・・するかを話し合うんだもん・・・僕の前で。

 どんな顔したらいいかわからなかったよ全く。


 ・・・今日も荒れそうだなぁ・・・

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