第159話 ランク決定

 僕たちは訓練所から移動してギルドの応接室で待たされている。


 現在、僕とアイシャのランクをどうするのか協議中のようだ。

 一応、メイちゃんもフィルさんと同じ位の強さだということももう申告してある。


 それも合わせて協議しているんだって。

 

 そうそうフィルさんとは友達になったんだ。

 誤解も解けたようで何より。


 ベンは目が覚めてから、看板を持たせて入り口に立たせてる。

 ブーブー言ってたから、「もう一戦する?次は加減しないけど。」って言ったら渋々指示に従った。


 30分程すると部屋に幹部とフィルさんが入ってきた。


「協議の結果を伝える。リョウマ、アイシャ、お前たちは本日今よりSランクとする。」


 そうなったかぁ・・・

 まあありがたく頂戴しておこう。

 

 その後は、Sランクとしての注意事項の説明があった。

 簡単に説明すると、基本ギルドが選定した、危険区域等には許可なしで立ち入りできるとか、招集がかかることがある等と言うこと。


 説明を聞き終わると、ゴールドに光る冒険者証を渡された。

 これがSランクカードか〜。

 派手だなぁ。


 一応僕は史上最年少で最短のSランク到達者として記録されるらしい。

 

 ふと思い出してメイちゃんがどうなるのか聞いてみた。


「今回の試験を合格したらAランクにするつもりだ。いくらなんでもCランクからいきなりSにはできないからな。」


 そうか〜・・・最年少記録はそのうちメイちゃんに取られるかもね。


 僕たちはギルドを後にする。

 入り口に立っていたベンにカードを見せて、


「先輩またよろしくね。」

「うるせー。もう二度と会いたくねぇよ俺は!」


って言ったら引きつってそう叫んだ。


「それではなアイシャさん、リョウマくん。またその内会おう。次はパーティーメンバーを紹介するよ。」

「うん。またお会いしましょう。」

「じゃあなフィル!元気でな!また戦おうな!!」


 フィルさんとも別れ二人でデートすることにした。

 アイシャは終始ご機嫌で僕にくっついて来ていた。


「ガラじゃねぇか?」

「そんなことないよ。可愛いと思う。」

 

 僕がそう言うとアイシャは更に顔を赤くする。

 ちょっと照れながら甘えてくるアイシャも新鮮だなぁ・・・

 ん?

 ・・・これって浮気にな・・・る?

 いや・・・待て。ちょっと待とう。

 これはあくまでも僕の失言の罪滅ぼしだ!

 やましい気持ちは・・・気持ちは・・・ない・・・はず?


 駄目だ!考えちゃ!

 今を楽しまなきゃアイシャに失礼だ!うん!!


 この後めちゃくちゃデートを楽しんだ。


 夜、夕飯を食べた後、宿にメイちゃんが帰ってきた。

 無事試験を終え、Aランクとなったようで、ニコニコで帰って来たよ。


 明日はご褒美でメイちゃんとデートに行くことになった。

 アイシャは適当に王都をぶらつくみたい。


 明日の夜にはアルメスに戻って明後日にはアリオスさんに連絡しよう。


 Sランクになったって言ったら驚くかな?

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