第149話 ワイバーン

 ワイバーンは手が羽になってるドラゴンとトカゲの中間みたいな見た目。

 風魔法なんかを使ってくるし、戦闘時地上には降りないので中々戦いづらい。


 みんなが訓練がてら僕抜きでやりたいというので僕は警戒に回った。


 戦闘はリディア&グレイスペアとアイシャ&メイちゃんペア。

 これは、当面のコンビとなりそうだからだ。


 戦闘はワイバーン二匹の体当たりから始まった。

 猛スピードで滑空して来る二体のワイバーンに僕たちは散開する。


 ワイバーンの攻撃を躱した後、


「巨石よ、我が敵を打ち倒せ『ロックシュート』!」

「水よ!礫となって敵を打て!『ウォーターバレット』!」

 リディアが土魔法、メイちゃんが水魔法で牽制する。

 ワイバーンは回避するもそれぞれ大きく隙を見せた。


 そこにアイシャが新しく覚えたスキル[空歩]で接敵する。

 空歩は文字通り、宙を足場に駆ける事が出来るもの。


 もっともまだ覚えたばかりで連続では二歩くが限界のみたい。

 でも、アイシャの脚力であれば・・・


「うおりゃああぁぁぁ!」

「ギュオ!?」


 アイシャは二歩で70メートルくらい駆け上がり、ワイバーンの上を取り、そのまま回転しながら踵落としを食らわせる!

 ワイバーンは頭を思い切り叩かれて悲鳴を上げて墜落する。


「はぁっ!!」

 アイシャは更に追撃として突きから魔力衝撃波を飛ばす。

 ワイバーンはまともに食らって墜落速度を上げた。

 そこにメイちゃんの二の矢が!


「光よ!大なる光の矢よ!敵を穿て!!『ルークスパイル』!!」


 巨大な光の杭がワイバーンの胴体を貫いた。

 ワイバーンはそのまま地面に激突した。


 もう一方、リディア達の方も、リディアの魔法を大きく避けたワイバーンにグレイスが追撃する。

 その距離50メートル位。


「オーラブレード モードエクステンド!」


 グレイスの剣から一瞬で魔力剣が伸びる。

 その切っ先はワイバーンに届く位になっている。


「リュース流剣術 デュアルトラスト!!」

 

 高速の二段突きだ。

 剣から更に伸びた魔力剣がそれぞれワイバーンの腕の付け根を貫く。

 

 ワイバーンは腕の付け根を貫かれ、力が入らなくなったのか墜落するように高度を落とす。


 その時リディアが追い打ちで魔法を放った。


「炎よ!土よ!大地よりいづる鋼を持って炎で包み敵を穿け『スチールホーン』!」


 巨大な金属の棘が墜落してきたワイバーンを串刺しにした。


 ワイバーンからは生命反応は無い。

 どちらも即死だね。


「ふ〜。緊張しました。」

「上手くできて良かったです。」

「まさかあたしがワイバーンを倒せるとはなぁ」

「以前より自分が遥かに強くなっているのがわかるな。」


 リディア、メイちゃん、アイシャ、グレイス、それぞれ満足行く戦闘だったようだ。


 よしよし、みんな順調にレベルアップしてるね!


 その日の夕飯はワイバーンの尻尾の肉を使ったステーキです。

 めっちゃくちゃ美味しかった!!

 僕もみんなも大満足です!


 余ったワイバーンをストレージに入れて就寝。


 そして王都が見えてきた。

 大きいなあ・・・流石は王都と言われるだけはあるね!

 そしてもうすぐ一時的にリディア達とはお別れかぁ・・・・寂しくなるなぁ・・・

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