(本編完結済)勇者ではありませんただの迷子です

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プロローグ

 僕は昔から他人に強制されるのが嫌いだ。


 自分でやるべき事は自分でやりたいし、何をするかは自分で決めたい。


 勉強もそうだし、買い物に行くのだってそう。


 恋愛なんかでもそうかな。


 それに世の中には許せることも許せないことも沢山ある。


 そして、理不尽な事も。

 

 暴力、親の干渉、先生なんかの大人からの指示…色々なものがあるけれど、なんとか上手いことマイペースを貫いて来た。


 周りからは変わり者扱いされたり、腫れ物を扱うようにされたりもしたけど、僕は気にしない。


 でも、人生にはどうにもならないこともある。


 この話はそんな僕が体験した飛びきりの理不尽…個人ではどうにもならない理不尽の話だよ。


 うん?

 どんなものかって?


 じゃあ、こっそり教えてあげるね。

 僕は…異世界に迷いこんだんだ。


 …信じられないって?

 でも本当の事なんだよね。


 どんな風に迷いこんだのかって?


 う~ん…それは後々話してあげるとして、まずは僕が行った世界がどんな所だったか…たどり着いた所から教えてあげるよ。

 



 

 

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