第84話 冒険者ギルド(1)

 と、いうわけで、僕は今、冒険者ギルドの前に来ています。


 この時間はあまり、冒険者は詰めていないようだけど、それでも人の出入りはそこそこある様子。


 僕らは四人でギルドまで来ていた。


 シエイラは僕たちと一緒ということで、護衛は必要ないという判断になったみたい。


 まあ、僕と五剣姫の一人がいれば十分だろうしね。


 ここで、冒険者について説明しておこう。


 リディア達の話では、冒険者ギルドというのは、過去の勇者が作ったようで、要は冒険する者の互助組織である。

 各国に設置されており、主要な街にも支部があるとのこと。

 主な仕事は、なんでも屋だね、昔風に言うとよろず屋。

 でも、仕事の中には、護衛や魔物の討伐なんかもあるので、上位の冒険者は当然強さを求められる。


 ランクはFからSまであるんだって。

 アルファベットが使われているし、これだけでも転移者か転生者が関わっているのがよくわかる。


 僕は、伯爵からの推薦状があるので、Dランクから登録可能なんだって。

 ありがたやありがたや。


 でも、これには裏の事情もあって、早急にランクを引き上げる必要があるための措置なんだ。


 なぜなら、リディア達の護衛という、指名依頼を受けなければいけないんだけど、そのためにはDランク以上である必要があるんだって。


 護衛任務、指名依頼のどちらも、Dランク以上でなければ駄目らしい。


 さて、中に入ってみよう!

  

 僕はウキウキしながら、扉を開ける。


 テンプレの絡まれるイベントとかあるのかなぁ。


 そんな僕を見て、三人は苦笑いしているようだ。


 子供ですいませんね。


 でもね、日本人なら・・・やっぱり憧れるんですよ!


 冒険者ギルドって。


 中に入ると、色々な人がいて僕を見た。


 僕はそのまま受付のおねいさんがいるカウンターへ歩いていく。


 そして・・・


「おい」


 キターーーーーー!!


 僕は笑顔で振り向いた。


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