第74話 報告と今後(2)


 僕は、身体の調子を三人に伝える。


 すると、三人はホッとしたように胸を撫で下ろしていた。


 そのタイミングで、ガチャッとドアが開き、伯爵が入ってきた。


「リョウマ。具合はどうだ?どこかおかしいところはあるか?」


「いえ、だいぶ回復しましたよ。ありがとうございました。」


「いや、こちらこそ礼言う。君はこの領と私達の恩人だからな。これくらいさせてもらわねば、女神様の罰が下るだろう。」


 そう言って、ニヒルに笑う伯爵。


 おお・・・やっぱりダンディだね。


 すると、そこに、リディアが話しかけてきた。


「突然倒れられたのでびっくりしました。リョウマさんがあそこまで疲労されるとは、やはり相手は強敵だったのでしょうか?」


 いえ、理由の半分はあなた達です。


とは言えず、真面目に答える。


「そうですね。詳しく説明すると少し長くなります。それに防諜も必要です。ジラート卿、どこか適した部屋はありませんか?」


「ふむ、ならば私の執務室がいいだろう。動けるかね?」


「はい。では、着替えをしたら迎えばいいですか?」


「うむ。シエイラ、案内しなさい。」


 そう言って、伯爵は部屋を後にした。


「リョウマさんはまずお着替えですね!お手伝いしましょう!!。」


 リディアは目を輝かせ、手をワキワキさせている。


 ちょとまって!どこの世界に、公爵令嬢に着替えを手伝わせる平民がいるのさ!?


 僕が、必要ないと言おうと口を開きかけたところで、グレイスが、


「姫様。それはいけません。そのような雑ごとに、公爵家の姫ともあろう方の、お手を煩わせることがあっては、家臣の名折れ。ここは私が!!」


 グレーイス!!君も一緒だよ!一人でできるよ!!


「いえ、グレイス様ともあろう、五剣姫たるお方では、体面的によろしくないかと。私が致しますわ。」


 シエイラさんあなたもですか!?

 伯爵令嬢でも同じでしょう??


「待って!ちょっと待って!!出来るよ!一人で出来るから!!みんな部屋の前で待っててよ!!」


「「「えー」」」


 なんでさ!!


 そして、着替えのある場所を聞いて、すぐに着替えた僕なのでした。


 これから大事な話をするっていうのに・・・


 シリアスさんさようなら。

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