第65話 教会下での戦い(2)
騎士二人の練度は高かった。
多分、以前のグレイスなら、この二人同時に相手だと、かなり苦戦したんじゃないかな。
おそらくだけど、元々精鋭だった、教会の騎士を、引き抜いたんだろうね。
それでも、僕には当たらない。
騎士が、右手に持った剣を、袈裟懸けに振り下してきたので、その下をくぐるように回り込む。
そこに、もう一人が突きを放ってくるので、側宙の要領で避ける。
すると、騎士が火魔法:ファイアアローを打ってきた。
僕は、それをサイドステップでかわし、着地と同時に相手に踏み込む!
騎士は、急に間合いを詰めた僕に、一瞬硬直するも、そのままシールドバッシュしてきた。
僕はそれに合わせて、盾を持っている左手側から後に回り込む。
多分騎士には、見えていなかっただろうね。
そのまま、騎士の背中に肩を押し付け、震脚をしながら肩を押し込む。
騎士は、前のめりに吹き飛ばされた。
そして、僕の真後ろにいた騎士が、剣を振り下ろしてきた気配を感じたので、そのまま前に大きく一歩踏み込んで剣を躱し、すぐに相手側に後ろ向きのままステップインして体をひねりながら蹴った。
ブルース・リーがやったあの蹴りだね。
騎士は盾で防いだけど、大きく吹き飛ばされた。
僕は、フェイルに向かって、
「教会の騎士ってこんなもんなの?ああ、違うか。あんたの信仰する神だから弱いのかな?」
そう言った瞬間、フェイルは無表情になり、
「貴様・・・本当に何者だ?だがもういい。お前達、祝福の薬を飲め。この異端者はここで殺す。私もすべきことをしよう。」
と言って、祭壇に向かっていった。
フェイルの動きは気になるけど、まずはこの二人か。
これからが本番だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます