第44話 ジラート伯爵との対決(2)


 日が昇って、ベッドから出た後、カーテンを開けて外を見る。


 いい天気だ。


 部屋で、洗顔や着替えをしていると、ドアをノックされる。


 昨日の、良いお尻のメイドさんが、今日もご飯を知らせに来た。


 勿論、食堂までの移動の間、プリプリ動くお尻を眺めながら案内される。


 食堂に入ると、席についていたのは、シエイラさんだけだった。


「リョウマ様おはようございます。よく眠れましたでしょうか。」

   

 シエイラさんは、にっこり笑って挨拶してくれた。


 うん。

 美少女の笑顔、プライスレス。


「シエイラさんおはよう。よく眠れたよ。」


 僕がそういうと、シエイラさんは嬉しそうに


「そうですか。リョウマ様に失礼がなくてよかったです。」


と言った。


 う〜ん・・・堅い、堅いなぁ・・・


「シエイラさん。様付けはやめましょう。呼び捨てでいいですよ。僕は所詮は冒険者の平民ですし。」


 落ち着かないんだよね。


 僕がそう言うと、シエイラさんはおずおずと、

  

「リョウマ様がそう仰るのであれば・・・これからはリョウマさんと呼ばせていただきます。敬語は申し訳ありません。元々この喋り方でしたのでご容赦下さい。」


と言ってきた。


 まあ仕方がないか。


 リディアも敬語だしな。


 様付けが取れただけでも良しとしよう。


 そうこうしている間に、伯爵を含む全員が食堂の席に付き、食事が開始された。


 よし。

   

 スキルの危険物察知を使用したけど、この食事に、薬は混入されてはいないようだ。


 リディア達にも変化は無いな。


 もし、少しでも変化があったら対処する予定だったけど、ちょっと心配だったんだよね。


 取り敢えず、打ち合わせ前に、実力行使とならずに済んでホッとしたよ。


 食事を取っていると、伯爵から、リディアに今日の予定の確認があった。


 僕は、リディアに念話で、


 【シエイラさんの案内で、街を巡ると言っておいて。シエイラさんを含めて、話をしておかなければならないことがある。】


と伝えると、


「実は、街を色々見てみたいなと思っていました。できましたら、シエイラさんに案内して頂いてまわりたいのですが、シエイラさん、ご予定はいかがですか?」


と、シエイラさんに向き直り確認する。


「勿論です。よろしければ、お買い物などもいかがでしょう?」


 よし、快く了承を得られた。

  

 後は伯爵さえOKを出せば・・・・


「わかりました。ならばシエイラ。しっかり案内しなさい。」


 よっしゃ!これで第一段階クリア!


 次は、三人への説明だな。

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