第50話 暇つぶしのトランプ大会
「バレなかったとはいえ、何か悪い子としちゃったな‥」
愛香は神代先輩の交友関係にヒビを入れてしまったのではないかと落ち込んでいた
実際はエレベーターで聞いてきた彼は新と繁の恋愛模様が知りたくて聞いただけであり、特に問題はなかったのだが
部屋に入ってからは、布団を引いたり、荷物の整理などをしていた
だが、7時まではまだ時間がある、周りの人達はスマホいじっていたが、神代先輩のスマホを勝手に使うのは‥と思ってしまう
「誰かトランプやる人いない?」
部屋にいた一人の男子が声をあげた
「急にどうした?」
「暇つぶしにトランプ借りてきたから」
トランプか‥暇つぶしになりそう
「わた‥俺もやる」
間違えて一人称を私といいそうになった、慌てて訂正する
トランプをしたいと集まったのは私を入れて4人だ、4人でできるトランプということで、ババ抜きをすることに決まった
「また負けた‥」
10回ほどやったが、8回は私が最下位だった
「お前弱いなババ抜き」
「顔に出ちゃってるぞ」
そう、私は顔にどんな状況なのかが出てしまっているらしい
ポーカーフェイスなんてできない、まわりの人達がしているのに私だけできていない
「もう一回!」
勝ちたい、優勝したい
最下位じゃなかった2回も最下位から2番目
優勝したいと思ってしまう
「いいぞ、どうせお前が‥」
何かを前の人が言いかけたところで
ゴーンゴーンゴーンゴーンゴーンゴーンゴーン
時計の音が響いた
7時になったらしい、トランプを片付けて、私達は部屋を出て食堂に向かった
なお、ババ抜きで優勝したいという思いは消えてはいなかった
帰ってから異少課メンバーや友達にしよう
そう考えていた
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