ゾンビ達の日常
「ピザ屋さん」
ゾンビ村にある一軒のピザ屋は、今日もゾンビ達で賑わっています。
ゾンビたちは、人間の言葉は喋れませんが、彼らは彼らの意思疎通の方法があります。
それで仲間と触れ合ったり思いを伝えるのです。
彼らには“人間だった頃”の記憶がありませんが、なんとなく、感覚でこれが好きだったと分かるようで、ピザにも色々なメニューがあり、お客さんは好きなピザを注文して、ピザが出来上がるのを待っています。
店長さんは、楽しそうに常連客と話したり、注文されたピザを作っています。
お客さんも、一人で来る人もいれば、友達や家族、恋人を連れてくる客もいますが、皆、お喋りをしたり、ピザを美味しそうに食べたり、一人で来た客も、ピザが出来上がるまで本を読んだり、音楽を聞いたりして、待っています。
そんな客の楽しそうな姿を見るのが、店長はとても好きなのです。
「バーベキュー」
ゾンビだってバーベキューが好きです。
“人間だった頃”も好きだったゾンビもいますが、ゾンビになって好きになった人もいます。
みんな、お肉屋お野菜が焼けるのを、ウキウキして待っています。
お魚を川で釣るゾンビもいます。
バーベキューで焼きたいのですが、なかなか釣れません。
それでも、慌てずに待っています。
バーベキューしている仲間達の周りで、子供のゾンビがはしゃぎまわっています。
とっても楽しそうに遊んでいます。
大人のゾンビは、暖かい目で見守っていますが、ちゃんと注意すべき所では、注意しています。
叱られた子供達は、しおれたような顔をしていますが、叱るのは子供達の為なのです。
大人のゾンビは、分かって欲しいなぁと頭を悩ませていますが、しばらくすると、ちゃんと叱られた事は二度としないようにして、再び遊び始めました。
大人のゾンビたちは、ほっとした顔で、また暖かかく見守ってくれています。
そうこうしているうちに、お肉やお野菜が焼き上がり、お魚はようやく釣れました。
釣りをしていたゾンビが、にこやかにお魚を運んできています。
みんなも早く来いと、お魚を釣っていたゾンビを笑顔で迎えています。
とっても幸せな時間が流れているようです。
「音楽」
今日もゾンビ村では、あちこちから音楽が流れてきています。
ゾンビはもちろん音楽も好きです。
“人間だった頃の記憶”が無くても、なんとなく好きだった音楽は、聴けば止まった心臓が動き出すのでは?と思うほど、嬉しくなり時には音楽に合わせて、体を動かしたり踊り始めたりするゾンビもいます。
皆、にこやかに楽しんでいて、声にならない声で歌も歌ますが、人間にはそれが歌には聞こえずゾンビが唸ってるようにしか聞こえないかもしれませんが、ゾンビだって歌えるのです。
もちろん、楽器を奏でられるゾンビだっています。
今、ゾンビの村でも流行りの音楽だって出来ているのです。
ゾンビ村のゾンビたちの物語 まるみ @marumi-tama
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。ゾンビ村のゾンビたちの物語の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます