ボッチの俺は学園の美少女と同居生活をする事になったせいで幼馴染に嫉妬される
九条君
プロローグ 独白
学校、職場、バイト先、サークル……あらゆる集団において人は人間関係という悩みを抱えている。友人恋人上司その他諸々を含めて、ひとりぼっちにならないように人は関係性を維持しようと努力するのだ。
俺から言わせれば全くもって無駄な行為であると思う。
彼等は群れを築いて安心した気になっているに過ぎない。
本当の心の奥底ではあの人に比べて自分は幸福だの不幸だの推し測ったり、何かと集団に属しているけれど、そこに居る他人からの評価が気になったり、物理的に他者との交流の時間を多くとっているのにも関わらず、心の中では孤独で空っぽな人達で溢れている。
勿論人と関わることが好きな人がいるのも事実であり、一生の付き合いになるような関係性になる事もあるだろう。だがそんなのは一部にすぎない。
どこかのタイミングで必ず縁が切れるのだ。
にもかかわらず、殆どの人が面倒くさいと思いながら関係を築いている。
人生というもがいつかは終わるのだから、結局は何もかも無意味である。だというのに、彼等は限りある人生の内の時間の多くを無意識に人間関係の構築に費やしている。本当はもっと自由に生きていいはずなのに、誰もがそう気づいているはずなのに行動に移そうとはしない。それは人間が変化を恐れる生き物であるからだ。
だが俺はそんな愚かな真似はしない。
不毛な時間であると分かり切っているなら、俺は最初から誰とも関わらないことを選ぶ。
自ら一人になる人間を孤高と呼び、そうせざるを得ない人間をボッチと俺は呼んでいる。
俺は当然、自ら選択した故に————孤高である。
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