チョキンとミシン ~パラドックスは足元が見えない~
トチ
第1話 普通の普通は旅が好き
パチッと
夜空ってよく見ると深い青なんだな、、両手を伸ばし深く息を吸う。
「ん~っっぅ空気が
きらめく星を見ながら思う。
「違うな、、、俺がしたかったのは、コレじゃない」
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俺の名前は
高校卒業して、そこそこの大学には入ったが、バイトでこき使われ、
バイト先のオーナーに "それっぽく給料出すからウチ来ない?" と、
仕事先はと言うと古着を
オーナーが海外に行った
片っ端から
届いた物がとにかく汚い。
中にはやっと原型を
俺の仕事の大半はクリーニングがメイン。
売れる風に仕上げなくては店が潰れる。
これだけの
給料が出ているのが不思議なくらい。
他に仕事は商品管理・品出し・接客と単価設定なんでもしている。
単価設定は "適当はテキトー" というオーナーからの指示で、
店が
開店当初の価格設定から間違えてると思う。
前任はオープンから店長で、俺が
店の売り上げと釣銭を持って逃げたらしい。
しばらくしてオーナーがどっかの空港で見つけて、シバいて、渡したと言ってた。
オーナーは怖い、渡すってもちろん
それ以上は聞けなかった。
当初の価格設定は前任の店長が、自分の
店長と言っても雇われているのは俺と、
店員のミシンさん(確か22歳)今年都内の大学を卒業したらしい。
なぜこの店を選んだのかは不明、
従業員は俺たち2人しかいない。
ミシンさんには
それほど大きな店ではないし、営業時間も11時~19時と短く、
2人で
休みも週一あるし、店も混んだ事ないし、お客さん来ても売れもしないし。
たまーにミシンさん目当ての常連が来るぐらいか、まっそいつも買わないけど。
ミシンさん眼鏡美人で、いつもポニーテールにしてて可愛いんだけども、
常に真顔で接客、お客さんにギリギリのタメ
俺の事は "店長" と呼んでくれない。大体 "キン" と呼び捨てにされている。
実際俺のが年上だし、いちおう上司なんだよね。
まっそんなことで、いちいちマウント取るつもりもないけど。
それから俺の名前 "キン" じゃなくて "にしき" ね。
キノコの
名前がミシンだけど、ミシンを使っているところは見たことも無い。
ウチは
翌日 "キン" から "ゴミ" にリネームされそう。
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普段の俺はと言うと、日々を暮らすのには困らない程度のお金と、
まあ趣味もボチボチ楽しくやっている。
彼女は、、、
休日にバイクで一人遠出をして、テント
今はひと時の
まあ彼女欲しいけど、、まあ彼女に癒されたいけど、、、
それから道の駅スタンプラリーもしている。かなり埋まったし、これは誇れる!
ひと時毎週のように、通販の段ボールが届いて給料の半分ぐらい道具に使った。
母親から "
その日の晩飯はキウイフルーツ1個が、お茶碗で出てきた。
翌日はニラ1
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キャンプ場の近所の商店で買った、
パリッとするソーセージを
ランタンを見て目を
その明かりの中に、昨日の電話を思い出す。
…こっちから300㎏送るから シ・ク・ヨ・ロ…
…今月そんな売れてないから倉庫パンパンっスよ!…
…いつもの事でしょ? 上手くやってよ~売り上げ気にしなくていいからさ…
…分かった! それじゃあコンテナもう一台買う?…
…オーナー無茶っス、在庫管理が倍になります…
…やっぱ千代田君は、可愛いな! ニカ! ガチャ…
―ツー ツー ッー―
シクヨロってなんだ!
ニカ!とか
話し終えず切るし
思い出したら焚火で顔が熱い、、、まぁ悪くないっス。
「あー来週入庫があるんだな、バックヤードごっちゃなんだよな、」
ボソッと言ってしまった。
こういうのが嫌だ、バイクみたいにオンオフきっかり走りたい。
ラジオでもかけて気分変更、、
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寝袋の中でごそごそ、顔出し看板の顔の部分だけ冷たい感じ、
"朝寒いな、ここチェックアウト11時だったっけ"
腕時計を見ると8時39分
仕事で起きる時間とさほど変わらない、こう考えるのも嫌。
基本朝食は食べないが、キャンプの時は気分で食べる。今日はその気分。
バーナーで湯を
ホットサンドメーカーに、バターを塗ってパンとソーセージそれから卵、塩コショウで味付け。
プレスしてバーナーで数分両面を
いわゆる普通のホットサンド、粒マスタードを買い忘れたのは痛いがこれはこれで美味い。
目も覚め腹も落ち着いた所で
キャンプ場に少し
―来た時よりも美しく― なんて誰かの言葉に
小一時間で
ここに俺がいた
"バイクに道具
ソロキャンプなので
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