第6話・親と兄

「べっ、別に。いいだろ、日本人だからって日本語が完璧に・間違えることなく話すコトなんてできねぇよ。ただのミス。気にしないでくれ。」

『えぇ?でも、あの声色こわいろは、まるで……』

「わーった!話せばいいんだろッ!」

遠回しに家族関係について刺激された気がして、ムキになってそう叫んでしまった。

「っつーか!お前も知ってるだろ??オレが物心ついた頃にはいたもん。…暴力やら暴言やら。育児放棄だよ。大人どものオモチャさ。」

『あぁ……。すみません。嫌なコトを思い出させましたね。』

この反応があまり好きじゃないから…。今まで誰にも話してこなかった。でも…、話すと案外スッキリするんだな…。

『まぁっ、小さいか、…紅華こうはは弟ですよね。』

(っ、……名前…_______)

「ケンカ売ってんのかテメェ。」

『身体だけでなく、器も小さいとは……。すぐ頭に血がのぼって…、』

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