君のいるセカイ

汀桜

第1話・誰か

幼い頃から、オレの近くにはいつも_______がいた。






初めて自覚したのが、小学4年生の頃だった。何を思ったのか、当時のオレはそのが発したなんともないはずの言葉に反応をしてしまい、大恥をかいた。(ちなみにその時のソイツはオレを見てさぞ面白おかしそうに笑っていた。そしてその翌日には、その話が学校全体に拡散され、小学校を卒業するまで頭のおかしい変人だとからかわれ続けた。“からかい”が起こらなくなった今でも、そのに悩まされて続けている。

17歳になり、新しい学年のクラスでできた友だちの伊藤に、数日前冗談のつもりで相談してみた。

「白川に何かして欲しいから、ずっと近くにいるんだぜ。…………とか?w」

うわっ、やっぱお前、オカルトオタクだなっ(笑)と周りのヤツらも巻き込んで笑い合った。










冗談のはずだった。


冗談であってほしかった。

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