学校でモブキャラの僕は実は世界最強の探索者

@surenisi

第1話

「兄ちゃん、起きてよ。今日から中学校だろ。早く起きないと遅刻するぞ。」


「無理、眠いものは眠い。今日は学校を休む。」


僕、神田圭人は、僕の弟である、神田智樹にそう返事して毛布にくるまる。


「はぁー、夜遅くまで本を読んでるからそうなんだよ。自重しろや。」


こら、そこの弟君、ぼそっと呟いたようだけど僕の耳にはしっかりと入っているよ。


「仕方ないなぁー、このまま起きないなら姉ちゃんを呼ぼうかなー。」


僕に聞こえるようにわざと大きい声で言う智樹。


「仕方ない。起きるとするか。」


まったく、僕が起きないからと言って僕の姉である神田結衣を引き合いに持ってくるとは、随分と策士になったもんじゃないか。


そう、僕の姉である神田結衣は、なんて言うかものすごいやばい。


起きないからと言って僕の本を全部燃やそうとしたり、挙げ句の果てには布団をハサミで切り刻み出したり。


だから、姉を呼ばれる前に起きなければ大惨事が待っている。


そして、僕がのそのそと起き出したのを確認してから、リビングに行った弟を尻目に僕も着替えてからリビングに向かう。


そこには、もう僕以外の家族が全員揃っていて仲良くテレビを見ながら楽しく朝食を取っていた。


僕も席について朝食を取りながら、家族に挨拶(母、神田姫奈と父、神田伊吹と弟、神田智樹と姉、神田結衣)をし、朝のニュースを見る。


『…とのことです。』


『そうですか、有難うございます。では、皆さん、今日も良い1日を。』


…と思ったのだがバリバリ終わるところだった。ニュースもへったくれもなかった。


さて、朝食を食べ終えてから各々が準備(学校や仕事)を始める中、僕は一足先にカバンを引っ提げて学校に向かう。


今日から中学校に進学するため、最初からヘマをやらかすわけにはいかないからだ。成績のために。


そう、僕が意気込んでいるとそんな僕に声をかけてくる人が2人いた。


「よう、圭人。今日から中学校だな。一緒のクラスになれたらいいな。」


こいつは、僕の幼馴染みである関慎吾。めちゃくちゃ運動神経が良くて、女子にモテるリア充だ。勉強はからきしだけど。


「今日から中学生だね、私たち。中学生らしくしないと。」


この子は、僕のもう1人の幼馴染みである青木立夏。ルックスと性格が可愛いと男子共に人気である。


「2人ともおはよう。今日からの中学生生活。頑張ろう。」


対する僕は勉強だけが取り柄の、しがない中学生だ。いやまだ入学式していないから中学生じゃないのか?まあ、いいか。


そんなこんなで僕たちは3人で新しい学校、市立の東中学校へと歩いていった。」

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