会話92.デートプラン

「それでは第一回、初デートのプランを考える会を開催しまーす」


「何その頭痛が痛いみたいな表現」


「今日で決まんなかったら第二回があるからいーの!」


「つーか、忘れてた割にはノリノリだなアスカ」


「そう? そう見えるかな?」


「まぁ、いいけど。んでデートだけど……何する?」


「悩むね。ちなみにオウカはどういうデートを考えてたの?」


「まず、駅前で待ち合わせするだろ」


「お隣同士なのに? 行く時間、意図的にズラさないと玄関で鉢合わせるよ?」


「そうなんだよなぁ……。もうその時点で茶番感が凄い」


「先にオウカが付いてて、私が『待った?』って聞いたら『待ってないよ、今来たとこ』って答えるオウカ……」


「それ完全に嘘だよな。一緒に到着してない時点で、待ってるの丸わかり」


「だよねー。デートっぽくないけど待ち合わせは無しかなぁ?」


「あ、俺がアスカの家に迎えに行くのはどうだ? いっつもアスカが俺の部屋に起こしに来て、そこから流れで出かけたりがほとんどだろ」


「オウカが迎えに来るの? 新鮮で良いねソレ! あ、でもオウカの朝ごはんが心配……」


「そんな心配するな……子供じゃ無いんだから」


「大丈夫? ちゃんとおっきできる? ご飯こぼさす良い子に食べれる?」


「本気で子供扱いするな!! とにかく、俺がアスカを迎えに行くから……。それから映画見よーぜ」


「映画? 映画なら何回も一緒に見てるじゃん。特撮とかアニメとか」


「うむ、だから今回はデートっぽい映画を見ます」


「デートっぽい映画……。ホラー映画とか?」


「なんでお前は真っ先にホラーが出るんだ?」


「オウカが怖がって私に抱き着いてくるかなと」


「俺が怖がんの?!」


「よーしよし、オウカー、怖かったら一緒に寝ておトイレもついて行ってあげますからねぇ」


「……つーかアスカ、ホラー平気だっけ?」


「苦手だけどオウカが怖がってくれるなら……。私は覚悟を決めるよ」


「それフラグじゃねーか。しかも理由がデートっぽくねーよ」

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