会話34.公園

「あれ? 公園から木が全部無くなってる……」


「どしたアスカ?」


「ホラ、この公園……覚えてるでしょ? 私とオウカと、お姉ちゃんの三人でよく遊んでた公園」


「あぁ、この公園だったよな。こんなにちっちゃかったっけ? なんか妙に見通しも良くなってるな」


「だから木だよ! 公園をぐるっと囲んでた木が全部無くなっちゃってる!」


「……あぁ、そうか。確かに木が全部無くなってる」


「なんでだろね?」


「防犯目的じゃねーの? あの木って、かくれんぼには最適だったけど公園の見づらくしてたろ」


「なーんか寂しいねぇ。遊具はあんまり撤去されてないのが幸いかなぁ?」


「あー、アスカがスカート引っ掛けたブランコもそのままだな」


「それは覚えてるの?!」


「そりゃ、覚えてるさ。勢いよくブランコこいで、そこから飛んだけど着地と同時にスカート脱げてパンツ丸出し……って……ククッ」


「忘れろー!! 乙女の恥を覚えてるなんて今すぐ忘れろー!!」


「ばか、叩くな!! わかったわかった、お前のウサギさんパンツは綺麗に忘れるから……」


「バッチリ覚えてる!! 忘れろ!! 忘れろー!!」


「忘れた!! 忘れたから!!」


「絶対覚えてるでしょ!! 上書きだ!! 記憶を上書きするのです!!」


「記憶の上書きっておまえ……」


「ほら、今はそんなの履いて無いから!! 今はこんなに可愛いの履いてるから!! よく見てオウカ!!」


「うわっ!! 馬鹿アスカ!! お前こんなところでスカート捲ろうとするな!! 分かった!! 分かったから!! 他に人いないけど止めろ!!」


「あ……」


「急に恥ずかしくなるな……。こっちまで恥ずかしくなる……」


「えっと……ちょっと公園であそんでこっか」


「ごまかすの下手か。でもいいな。だれも居ないしちょっと寄ってくか」


「……ブランコはしないからね?」


「いや、俺が無理矢理アスカのパンツ見ようとしたみたいな空気出すなよ」

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