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 クラリーナ・フィア・マギステア


 魔導の名家「フィア・マギステア家」の出身。

 小人族と人間のハーフ小人。

 年齢20歳。


 代々、小人族の魔導士のみで繁栄してきたフィア・マギステア家において、実験的な試みで人間との交配で生まれたのがクラリーナである。

 クラリーナは二人の姉と一人の兄を持つが、クラリーナのみがハーフであり、一人だけ片親違いの子供となる。


 俗説的に他種族とのハーフは魔力や身体能力が高いなどの恩恵を持って生まれるとされているが、クラリーナも例に漏れず三人の兄弟を凌駕する高い魔力を持って生まれた。

 その潜在能力から次期当主となることを期待されていたが、異質な魔法の才能を見せたことでその期待は裏切られる。


 クラリーナは砂鉄を生み出す土魔法と、磁力を操る雷魔法にのみ才能を発揮し、この二つにおいては、稀に見る卓越した魔法を作りだすことができた。しかし、それ以外の魔法に関してはまるっきり才能がなく、精々初級止まりの魔法しか操ることができなかった。

 クラリーナはたちまち腫れ物あつかいとなり、一族の中でも失敗作としていないものとして扱われるようになってしまった。


 18歳となったクラリーナは自主的に家を出て行った。

 いつか偉業をなして、自分を諦めた一族を見返すことを夢見て、冒険の旅へと出た。




 魔装兵 アンティ・キティラ


 クラリーナ・フィア・マギステアが乗る専用の魔装兵。

 クラリーナの父親が娘の18歳の誕生日に贈ったクラリーナのためだけに設計されたワンオフ機。

 機体名の由来は神話に登場する歯車の神様。名前が長いのでクラリーナは「アンティ」と呼ぶ。

 製造はツヴァイトモーント工房。


 魔装兵ファルネウスの基本骨格を採用している為、第六世代機兵に分類されるが外見も性能もファルネウスとは別物。

 見た目は車輪のついた女魔導士そのもので、人間に近い姿に外装が作られているのは操手が魔法を発動する際の自己をイメージしやすくする意図がある。


 機体の最大の特徴はその脚部に搭載された機走輪スピナーにあり、これを用いた高速移動を可能としている。

 機走輪スピナーのついた魔装兵は非常に珍しい。

 というのも、車輪の操縦と魔法の詠唱を同時に行うには並列思考が必要であり、余程器用な人間でなければまず使いこなせないからだ。

 クラリーナは磁力兵団招集という複合魔法を使えることからも並列思考を得意としており、操縦との両立をクリアできることから機走輪スピナーが追加された。


 エーテルを増幅させる『ブラッドグレイル』は胸部についている内蔵式のものと専用に設計された魔導杖に付属しているもので計2個を持つ。

 そのため、エーテル出力という点ではブラッドグレイルを一つしか持たない既存の量産型魔装兵よりは優位に立てる。


 また頭部には帽子のような形をしたエーテル索敵機マギア・シーカーが搭載されており、これを用いることで通常の魔晶球ではとらえられない微細なエーテルを映像盤に送ることができる。

 この帽子が捉えた映像とクラリーナが持つ浄眼を併用することで機体内からでも外部のエーテルの流れを完全に把握することができる。

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