第6話 冒険者ギルド
朝、太陽が昇り始めた頃グレースは目を覚ました。キッチンの方から朝食用の食材を切る包丁の音が聞こえるきっとフレイヤが料理を作ってくれているのだろう、平和な日常そしてグレースは目を閉じた。
朝、太陽が昇りきった頃グレースは目を覚ました。キッチンのほうからドタバタとこちらに向かってくる音が聞こえてくる、平和な日常そして...
「寝るなぁぁぁぁ!!」
勢いよくドアを開けてきたのはエミールだった。
「平和な朝を壊すのはやはりエミールか... 朝から騒がしいぞ」
頭に血を昇らせたエミールが朝から怒鳴り散らしている。
「朝じゃないから私が騒がしいのよ!」
騒がしいという自覚はあったらしい
「せっかく朝食作ったのに全然起きてこないし...」
「ほう、エミィが朝食を作ったのか、ならすぐ頂くとしよう」
そう言い立ち上がるグレースを遮るようにエミールが言った
「もう食べたに決まってるでしょ...]
どうやらエミールが作った朝食はフレイヤと二人で食べてしまったようだ。
「そんなことより今日は冒険者登録しに行くんでしょ審査に多少の時間は掛かるから早めに行った方が良いわよ」
今日はエミールに案内してもらうことにした。仮にも王国戦士長冒険者の間では剣姫といわれるほどの英雄様なのだ。
冒険者ギルドは王都の中心から少し離れたとところにあり様々な種族の冒険者がいるとエミールは言っていた。
エミールの支度を待つ間にグレースは
そしてロキとともに現れたのは
少し経つとエミールが現れそして・・・固まった。
「なんか増えてる...」
エミールが目を点にしている
「冒険者登録するならパーティーも作っといたほうがいいと思ってな、勧誘とか参加希望もめんどくさいからな」
グレースの言うことに呆れているエミール。
「どうせあんたの連れてきた人なら大物なんでしょ?」
「その通りだ。二人は太陽神と皎知神だな」
そしてエミールはフリーズした。
フリーズしたエミールを担ぎグレース達一行は
ギルドはすでに賑わっていた、そんな雑音の中担がれていたエミールは目を覚ました。
「うるさっ!ここどこ...]
「ここはギルドだ、さぁ案内してくれ」
「そんなことより降ろしてもらえないかしら」
エミールは自分の置かれている状況を認識して顔が徐々に赤くなっていった。
「お姫様だっこは嫌いなのか?」
ロキに言われたとおりにお姫様抱っこをしたグレースに特に特別な意図はなかった。
「私仮にも戦士長じゃない?お姫様なんて柄じゃないし...」
そういって目線を逸らしたエミールに少しときめいたグレースだった。
多数いる冒険者がエミールを見ると道を開けてくれる、おかげで何事もなく受付までたどり着くことができた。
受付には綺麗な受付嬢さんが3人ほど仕事をしていた
「すまない、私たちの冒険者登録をしてもらえないだろうか。」
エミールがいつもは見せない凛とした表情で会話をしていた。
「そんな顔もできたんだな」
「こっちが本当の私だからな」
威厳ある喋り方にグレースはもちろんロキやフレイヤまで驚いていた。
「冒険者登録ですね、かしこまりましたお題はあとでサインと握手をお願いします」
「あ、握手とサインですか?!普通にゴールドで払いますよ...」
「戦士長様がギルドに登録してくだされば100人力いや1000人力です!それにそんな戦士長様のお連れ様という事はきっとお強いんでしょう?」
どうやらエミールはここでは超絶人気らしい
「王国を守護する、伝説の剣姫、その姿は美しく凛々しく気高く次代にも名を残す伝説の....」
「あぁぁぁぁ聞きたくない」
王国に伝わる詩の一つをフレイヤが話し始めた。
「ロザーリが案内しますので二階へどうぞ」
すると横の女性が深々とお辞儀をした
「ロザーリと申します、私も皆様のサイン貰ってもいいですか?」
受付嬢のロザ―リがサインを求めてきた、でもエミール以外のも欲しいのは意外なところだった。
「どうして俺たちもなんだ?」
「もちろんそれは戦士長様のお連れ様って言うのもありますが貴方方から溢れる魔力が異常だからですよ」
「ほう俺たちの魔力量がわかるのか?」
「はい、その人に意識を集中すればオーラみたいな感じでわかるんです、最初に見たのはやっぱり戦士長様ですね、ほんとにこの人は凄いんだなって思いましたよ、そしてお連れ様を女性の方から見ていきました、ですが何も感じないんです、生まれたばかりの子供にも魔力は多少持っているというのに、どこかこう次元が違うような...、そして最後にあなたを見たんです、そしたらオーラがあふれてきて私は視力も方向感覚もわからなくなってしまったんです、つまり私は貴方のオーラに飲み込まれてしまったんです。」
「マスターのオーラを感じて倒れないなんて君すごいね」
ロザーリを褒めたのは太陽神のアポロンだった。
「私なんて一目見ただけで気絶しちゃったよ」
「あなた程の方がですか?」
「そうそう、私程の方が、だよ」
「恐らく人口知能スキルのショートでしょうね」
飄々と答えを出したのはフレイヤだった。
「ってことは私以外は人口知能スキル持ってるってこと?」
またも目を点にしながらエミールは聞いた。
「いや俺は持ってないぞ、というより持っていた、まぁ昔の話さ」
「マスターと人工知能は分離しちゃったんだよ、マスターの人口知能は特別で人の感情を持っていたんだよ、マスターが心に深い傷を負ったときその人口知能は愛を失った影響でマスターから出てしまったんだ」
グレースの過去に少し重い空気になってしまった。
「その人口知能は今どうなってるの?」
質問を飛ばしたのはエミールだった。
「その人口知能は今修羅の世界で魔物を殺し続けているらしい」
「おいアポロンそれやばいだろ、どうしてほっといたんだ」
「だってマスターの人工知能だし...そもそも私たちじゃ止めることができないんだよ」
「仕方がない今度俺が行ってくるか...」
そんな昔話をしているとロザーリの準備が終わったようだ。
「それでは戦士長様からこちらの石板に手をかざしてください、するとお名前と能力値と現在の職業が表示されます、なおバストやウエストヒップなどは表示されないのでご安心を、さぁ戦士長様」
「こうでいいのかしら」
エミールが手を置くと目の前に魔法のようなもので文字が表示されていった。
名前:エミール・べオーラ
Lv:80
職業:聖騎士
HP:97298
MP:21025
ATK:10615
DEF:13658
INT:18476
RES:23508
HIT:19193
SPD:16422
「さすがは戦士長様、個体値がものすごく高いですね!普通のレベル80の方はここまで高くないですよ」
褒め過ぎるロザーリに対してグレース達は不満をこぼしていった。
「エミィならあと3桁ほど足りないね」
「まぁこの世界のエミール様ではこのようなものでしょう」
「職業はまだ聖騎士なんだね~」
「クラスアップも今後の目標だな」
「その前にレベル上げしないと」
「そうだねこんなんじゃゴブリンにも勝てないよw」
「人のステータスに文句言い過ぎよぉぉぉこれでもこの世界では結構強いんだから」
少し怒り気味のエミール
「どうして皆様そんなに戦士長様のステータスのことを言うんですか?戦士長様のステータスはすでに化け物クラスなんですよ?」
「ちょっと化け物ってあんまりフォローになってないんだけど...」
「申し訳ありません戦士長様」
「まぁいいわそんなに言うんだからあなたたちのステータスはさぞお高いことなんでしょう?」
エミールはご機嫌斜めなようだ。
「なら次は僕かな」
そういってロキが石板に魔力を流した。
名前:ロキ
Lv:9400
職業:皎知神
HP:96866458
MP:10228668
ATK:10246139
DEF:10564885
INT:10279184
RES:10254733
HIT:10237143
SPD:10182824
「なんなのよこのステータス、化け物ってレベルじゃないじゃない」
「化け物なんて失礼だよエミールそれにこれくらいで驚いちゃだめだよ」
「次は私の番ですね」
そういってフレイヤは石板に魔力を流した
名前:フレイヤ
Lv:9200
職業:豊麗神
HP:93493264
MP:13976212
ATK:16053969
DEF:15506768
INT:15785121
RES:15670345
SPD:15761973
「どうゆうこと?レベルはロキさんのほうが高いのに」
「これが個体値とい言うものよじゃあ次は私か」
名前:アポロン
Lv:9500
職業:太陽神
HP:86402975
MP:10825563
ATK:14445451
DEF:14531672
INT:14452067
RES:14432721
SPD:14414614
「やっぱ表示させるとこうなっちゃうかぁ」
自分のステータスに不満をこぼすアポロンにエミールは疑問を抱いた
「どうしてこんなに高いのにアポロンさんは不満なんですか」
「私の固有スキル太陽神は日が出ているうちは今表示されてるステータスの2倍なんだよ、逆に日が出てないと今の表示されてるステータスなんだよね」
「今の二倍ってことはATKが3000万級ってことなの...」
「そうだ!まぁこれでもエミィには勝てなかったんだけどな」
「あなたたちがいつも言うエミィっていう人はどんだけ化け物なのよ....」
「なんだ自覚は無いのか...」
「ロザーリ、エミールにこの世界のレベル100の基本ステータスを教えてあげてくれ」
少しびっくりしながらロザーリはエミールに事情を説明し始めた。
「人によって個人差はありますがステータスの上限は4桁のはずです....なのに戦士長様はレベル80で5桁ですので化け物なんですよ」
「化け物ってもっと化け物なのがここに3人もいるじゃない...」
「もしかりに戦士長様が9、9000レベル台になったとするならほかの方々よりも強くなると思われます」
「エミールさんにロザーリさんマスターをなめちゃいけないよ、私達とは強さの次元が違うから」
呆れながらそういうのはロキだった。
「まさかグレースのステータスって...9999万9999ってこと...?」
おびえながら聞いたのはエミールだった。
「だから強さの次元が違うって言ってるじゃないか」
「―――それ以上ってこと...」
エミールとロザーリは固唾を飲んだ。
「なら最後は俺の番だな。」
そう言い石板に魔力を流した。すると周囲に電撃のようなものが走ったそして衝撃波のような風が石板から放たれた。
名前:グレーステ・シュテルケ
Lv:9999(仮定)
職業:修羅の覇王
HP:測定不能
MP:測定不能
ATK:測定不能
DEF:測定不能
INT:測定不能
RES:測定不能
SPD:測定不能
「なにこれ.....9が一杯....私頭が痛くなってきた....」
頭を抱え始めるエミール。当然だろう、神でさえ数えらない数域を人間が数えられるわけがない、それは人工知能も同じだ数えられない数域を導き出そうと脳をフル回転させた結果理解が追い付かなくてフリーズしてしまう。
「これだと俺たちの冒険者階級はどれくらいなんだ?」
普通こんなに強ければ階級は最上級になるだろうだがちがった。
「申し訳ありません、ギルドのルールとしてコッパーになります。依頼や試験をこなしてもらえばコッパー、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、ダイヤ、の順に上昇して行きます。それ以外にも能力値だけで見たランクも存在し皆様のランク台は恐らく特SSS級という最上級のランク台だと思われます。特SSS級は人類史上初の出来事です―――」
「もしかして私も特SSS級?」
「戦士長様はS級になります。S級は伝説の勇者様が召喚された場合このランク台になります」
少し落ち込むエミールにグレースは声をかけた。
「何を落ち込んでいるんだ、伝説の勇者と同じなんだぞ」
「だってパーティーのみんなが特SSS級なのに私だけS級...」
「いいじゃないか、これから上げていけば、言っただろクラスアップも今後の課題だと」
「そうとなればさっさと冒険者ランクを上げてエミールのレベル上げだね」
「魔王くらい一人で倒せるくらいにならないとね」
冒険者登録を済ませた一行は依頼を受け国から離れた村の依頼こなすのであった。
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