なんかモンスターが出てきたけど猫カフェをオープンします

shiro

第1章 猫カフェ始めました

第1話

ある日の朝5時いつもならば辺りは静かなのだが、今日は違った。

俺が目覚めた時には叫び声や悲鳴、パトカーのサイレン音、そしてまれに聞こえてくる発砲音。


最初は何が起きているのかがわからなかった。

殺人犯がいるのか?それともドラマや映画のよのように、銃を持った犯罪者がいるとかか?

そんなことを考えたが現実は違った。


「どういうことだ!?」


カーテンを開けてみると、俺の家の近くこ道路は割れており辺りには血や遺体と思われる人の姿が見える。

そして死体の一部は食われた痕跡がある。

所々、顔が潰れている遺体や体の一部が変な方向に曲がっている遺体もある。ただの犯罪者だったら人を食うことは無いだろう。


「やば、吐きそう」


俺は急いでトイレに駆け込み吐いた。

胃の中に何も無くなったが吐き気は治まらず胃酸を吐き続けて、やっと治まった。

普通の人ならばあの光景を見れば恐怖を感じるだろうだけど俺は恐怖をあまり感じなかった

恐怖よりも焦りが勝ったんだろう。

自分はどうすればいいのだろう。もし人をあんな風にしたやつに出会ったら逃げれるだろうか、そしてもし出会わなかったとして食料が足りるだろうかという考えで頭がいっぱいになる。


「もしあんな風にしたやつに出会った時ように、とりあえず包丁は持っておこう」


トイレから出てキッチンにある柳刃包丁と出刃包丁をレザークラフトで作った革のケースに入れてズボンの腰部分につける。


自室にあるリュックサックを持ってきて災害時用と思い買っておいた飲料水と非常食を入れる

その他にも毛布を1枚だけ入れて置いた。野宿することになるかもと思い、物置からテントを取り出す。


準備が完了したので家の裏口から音がならないように、ゆっくり扉を開けて何もいないことを確認してから家を出た。


きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ


遠くの方から女性の叫び声が聞こえたと思うと次は発砲音が聞こえてくる。

一体何が起こってるんだ。日本はこんな無法地帯じゃなかっただろ、どうなってるんだ。


「さっきの声の人大丈夫か―――」


俺が話終わる前に頬に痛みが現れた。数秒で涙のようなものが地面に落ちる。俺がそこで見たものは血だった。


俺の中ではもうこれが誰の血なのかははっきり分かっていた。

自分自身のものだ。


アオォォォォォォォォォォォォン


俺の目の前に狼が1頭現れて遠吠えを始めた


「オオカミ?いやいや日本にいる狼は絶滅したはずだろ」


狼は俺と目が合うと少しニヤリとした。

きっといい獲物を見つけたとでも考えたのだろう。


「俺はお前の食料になる気は無いぞ」


俺がそう言うと人の言葉を理解しているかのようにワォンと鳴く。

何となく「足掻いてみろ」と言っている気がした。


多分この狼、人だったら手をクイクイと動かして煽るタイプだな。


俺がそんな関係ないことを考えているといつの間にか狼が間近にいた。


「早すぎるだろ!!」


俺は狼の速度に反応するのが遅れてしまい右肩を噛まれる。


「ーーーー!!!」


俺は声にならない悲鳴をあげる。

狼はそのまま俺の右腕を噛みちぎろうとしているのか肩を噛んだまま話さない。


「この·····クソ犬がァァァ」


俺は噛んだまま動かない狼に対して腰に着けていた出刃包丁を刺す。

狼は俺に刺された事により離れようと噛む力を緩めたのがわかった。

俺はここで離れてしまえば次は殺されると確信していた。


狼が逃げれないように狼を下敷きに体を倒し包丁を刺す。


数分間そのまま刺し続けると狼の姿が黒い煙に変わる。

そしてさっきまで狼がいた所には虹色の丸い石が落ちていた、大きさは野球ボールくらいだろう。


俺は石を拾う前に意識を失った。


《経験値を獲得しました》


たちばな海斗かいとのLvが0から1に上がりました》


《橘 海斗のLvが1から2に上がりました》


《橘 海斗の傷を修復します。》


《初のレベルupを確認しましたーーーザザーーーーザザーーーースーーネッーー取得できまーーザザーザー全保持者の死亡を確認ネットが引き継げます》


《地球と��との統合が進みました。》



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