神々の遊戯盤〜理不尽に抗う男の物語〜

八浪 凛

1章 少年期

プロローグ

『昔々、あるところに3にんの神様がいました。


1柱は、生命が生まれて死ぬ、魂が循環する環境を世界を創りました。


1柱は、人族と亜人族を創り力と知恵を与えました。


1柱は、魔族、獣人族を創り人族より優れた力を与えました。


3柱の神様は、創った世界で各種族がどのように暮らすかを見守っていました。


ある時、1柱の神様がどの種族が1番強いのかと疑問に思い、争わせてみることにしました。

結果は、人族が激減し、他の種族が生き残りました。

この結果に怒った1柱の神様は、人族に繁殖力と他の種族に対抗出来る力を与えました。


また争わせてどの種族も数を減らしていきました。


このままではまずいと思った神様は、何百年に一度、人族の代表とそれ以外の種族の中で代表を争わせようと意見で一致しました。


そして、これが勇者と魔王の戦いの始まりでした。』


「ユイ」


名前を呼ばれた少女は、パタンと本を閉じ名前を呼んだ男の元へ、走っていく。


「パ〜パ〜!!勇者と魔王の人たちは争ってたのに今はもう争わないんだよね?隣のおばちゃんもお向かいの筋肉おじちゃんも人族じゃないけど仲良しだもんね!」


男は、笑って答えた。


「そうだよ。ユイが生まれる前に仲良く暮らしていきましょうって握手したんだよ」

「へ〜、そうなんだ!仲良し嬉しいな」


男は、笑顔の娘を見てに来たあの頃を思い出した。

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