第6話千葉競輪場

札幌の師匠は日程の余裕が有ると、小笠原強師匠と一緒に千葉競輪場に出かけた。私は競輪はあまりやらないので、それでも一度だけお付き合いで行った事が有る。


札幌の師匠は着物の着流しで、表現は悪いがヤクザの大親分と見られがちな様子で、人が避けて近寄りがたいものが有った。


小笠原強師匠の話で、ある時当たらないのは嫌だと言って全ての車券を買おうとしたが、当時は未だ車券ごとの売り場が分かれて居た為、一番人気の売り場が混んでいて変えなかったらしい。


何とそのレースがたまたま一番人気で収まったと言う、笑えない笑い話で有ったと言う。


当時も既に札幌栄誉市民賞を頂いていた関係で、まもなく競輪場は足を洗ったと言う。


こんなお茶目な一面のある札幌の師匠の一面でも有った。

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