#4 イケメン刑事のお出ましだ。
そして、俺はアイツの墓参り代わりに、あいつと
よく行ったバーへ飲みに行ったんだ。
知ってるか?…そうそう、あの仏頂面したマスタ
ーが居る、あそこだよ。
あのマスターがいるせいで、客足ァ全然。酒も不
味いし。まぁ、女のコァ可愛いけど。
『ジョニーウォーカー。』ってだけ、注文だけした
んだ。
あー…まずっ。まぁねぇよりマシか。
クソッタレ、クソッタレ、クソッタレ、クソッタレ。
ムシャクシャしながら呑んでると、後ろの
クソガキが俺にぶつかってきやがった。
ったく、最近の若ぇもんは、謝る事ォ知らねぇな。
ま、普通なら俺もこんなバカ相手にゃしねぇんだ
けどよ。
…気付いたら手ぇ出してた。へへっ。
だァってしょうがねぇだろ?ぶつかってきたのァ
あいつだし、俺悪くねぇし。
で、あれだ、お約束の。そう。やらかしました。
すぅんません。警察さん。
で。取り調べ。担当したんが、なんとよぉ、あの
パトリックさんでしたよ。…
世間てのァ狭いねぇ。
取り調べなんてのァ型通り終わらせりゃ返してく
れるからな。
で、帰り際、どさくさに紛れて聞いたんだ。ジョ
ニーの件、もっぺん洗い直した方がいいんじゃ
ねぇですか、ってな。
「あんたもしつこい人だね」なんて言いながら、
パトリックさん、情報くれたよ。
あんがてぇなぁ。
地獄に仏。
ジョニーの野郎…殺されたあの日、誰かと会う
約束してたらしいや。飯屋でアイツが電話してん
の聴いた奴がいたんだと。
名前もちらっと聞こえたらしいや。
「J」て、名前らしい。
…「J」のつく名前なんてこの街にごまんと
おらっしゃいまさぁな。
ったく、進展したんだかしてねぇんだか。
とかく、この俺の次に、この街に詳しいのァ、
ヤッパ、アイツしか居ねぇな。あばよ、刑事さん。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
で、俺ぁ、翌日トニーのアホタレを家に呼んだ。
ピザを持ってこいってな。
薬なんざ交じってねぇ、真っ当なピザを。
ペパロニは入れるな。チーズ多め。
数時間しねぇで来たんだ。ま、そらぁ近ぇから
な。
俺ァ、アイツの首根っこ捕まえて「丁重に」
「お伺い」した。
「Jてやつ知ってるか?この街にごまんとおらっ
しゃるのァ知ってるが、あの夜ジョニーと会う約
束してたっつぅJて奴だ。えぇ!」
トニーの野郎、
「ジョニーとあったかどうかわかんねぇけど、
「ジョーダン」てやつなら知ってるよ」
なんつってやがった。
ジョーダン・クランブル。それが名前だ。
なんでもこのバカの「お得意さん」だそうで、
さらに聞きゃこの辺り一帯の、ギャングのリーダ
ーだそうだ。
俺ァ、トニーを引き連れてそのジョーダンて奴が
仕切ってるっつうクラブに行った。
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