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 記憶と記録を持ったまま高校時代に戻って、ラノベの専門学校に進学していたら……俺の未来は、人生は、少しは変わっていたのかな。


 後悔しない人生はないって言うけどさ。実際、そうなんだと思うよ。


 色々と考えちゃうからさ。お金の事とか特に。今の時代の子供は聡いから、優しい子っていうより、家族の事を考えちゃう子はそうなんだと思う。

 だって、俺もそうだし。


 だから、結婚して子供をつくって、父親になったらさ。こう言おうと思うんだ。


「お前はお前の思う通りに、我儘に突っ走れ」って。


「俺らの事を気にするななんて、言い切れないけど、せめてお前が心配しないよう頑張るから」


「つか、かっこつけさせろ。俺はお前の親なんだから」


 なんて、笑って言える親になりたい。なれるように、子供に胸を張れる、子供を安心させる背中を見せれる父親になれるように。

 まあ、先の未来なんて分からないけどさ。頭のどっかの片隅とか、胸の奥の方にでも入れておこう。


 こういう父親になりたいって願望を、自分おまえは持ってるんだぞって。


 理想を夢見て、現実にするよう頑張る。単純じゃねえか。

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