37話
僕たちは走り出しミステリーダンジョンの中に入って、最初に思ったのが、いつものダンジョンと違う。
いつものダンジョンは、ごつごつして自然にできた洞窟と同じだが、ミステリーダンジョンの中はごつごつとしていなく、地面に平たい石がびっしりと引き詰められ、辺りは古くなり割れている柱や建築物がありダンジョンと言うより遺跡の様な感じがした。
健二は雇ったザルクと言う人に持ち上げられ、僕の目の届かない奥の方に行った。
まあ、追いかけるつもりもないんだけどね。
「クロそろそろ出てきていいぞ」
「ビュウ〜」
健二と離れたので、クロをリュックから外に出し、一緒にお宝クマのぬいぐるみを探すことにした。
「クロ二手に分かれて、クマのぬいぐるみを探そう。クロ、宝箱の中にクマのぬいぐるみがあるそれを見つけてくるんだいいね」
「ビュ!!」
「わかった」っと行っている様だ。
僕とクロは二手に別れ、ダンジョン内に隠されたお宝を探し始めた。
改めて見てみるが、建築物に巻きついている太い木の根っこ、などを目に見るとどのくらい古いかがわかる。
僕は呑気に探索をしていると、草むらにちらっと見える宝箱があった。
「一階層でいきなりあるパタンか?」
近づいて、宝箱の箱の中を開けてみると空だった。
「やっぱりか、こんな目に付く一階層にあるはずかないか」
僕は再び辺りに目を光らせながら探索を続けていると、クロが僕の方に近づいてきた。
「ビュウ〜、ビュウ〜」
「おおクロ、見つかったのか?」
「ビュウ」
クロは頷いた
「クロどうやってそんなに早く見つけたんだ?」
っと、聞くと短い手で鼻を指した
「もしかして、鼻が効くのか?」
「ビュウ」
どや、っとクロは鼻を伸ばしていた。
「案内してくれ」
「ビュウ」
クロに着いていくと、円状に二つの橋が『×』の形をしている真ん中に宝箱があるのがわかった。
僕は真ん中にある宝箱を取りに、橋を慎重に渡っていた。
橋の下は、底が見えず大きめの石を下に落としてみたが、石が落ちた音がしないくらい深い穴で落ちたら確実に死ぬだろう。
なんとか、慎重に渡りきり真ん中にある宝箱にたどり着き、宝箱の前でしゃがみ中身を確認するとお目当てのクマのぬいぐるみがあった。
「よっし、見つけた。これで勝ち確定〜」
「ビュウ〜」
僕はクマのぬいぐるみをかかえ喜んでいると、奥の方に人影が現れた。
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