35話

美奈さんは自分の家に帰った。

僕は家の場所を教えるついでに、美奈さんのお父さんの使用人が車で家の前まで送ってもらった。


「ありがとうございました」

「いえいえ、ではまた」


車は発進した。


僕は明日行くダンジョンの事を考えていた。

明日僕が行くダンジョンは、謎の多い場所だが魔物が出現した報告はなく今のところは安全だとは思っっている。


そんな事を考えながら、僕はあぬみんにクロを預けていたので、クロの居るダンジョン屋の方に向かい、引き戸の扉をガラガラと開けた。


「あぬみん、ありがとうクロを預かってくれて」

「おお〜来たか浅沼よ」

「ビュウ〜」


あぬみんは暖簾の奥から出てき、クロも暖簾から翼を使い飛び僕の胸元に飛んできた。


「おお、クロ〜1日ぶり〜

「ピュイ〜」

「浅沼から預かった鱗から作り出した短剣ができたぞ〜」

「え、どんなの」


僕はあぬみんが持ってきた、短剣を見てみると。

剣先が赤く、強度はあぬみんがくれた短剣より丈夫そうだ。


「あぬみん、すごい。剣まで生成できるのかしかもカコイイ!!」

「伊達に長生きしているわけではないからな!!明日の試合に持っていきな」

「いいの」

「素材は浅沼の物だからの」


僕は新しい短剣をもらい、家に帰りクロと話あっていた。


「クロ明日は、頼むよ」

「ビュウ?」

「クロの機動力でダンジョン内を探索して宝箱を探して欲しいんだ」

「ビュウ〜」

「明日はよろしくクロ」


僕たちはクロと一緒にがんばる事にした。


*************


『一方』


元許嫁の健二たちは冒険者を雇おうとしていた。


「健二ちゃん大丈夫なの」

「大丈夫だよ母さん」

「お母さん、健二の為だったらいくらでもお金出すね」

「じゃあ、軽く10億円くれない」

「いいよ」


っと、健二のお母さんは小切手に1,0000,000,000っとボールペンに書きハンコを押し健二に渡した。


「これをどうするの?」

「冒険者を雇うんだよ」

「それはいいことね」

「じゃあ、僕は冒険者を雇ってから家に帰るからお母さん先に帰ってくれ」

「わかったわ」


健二は金さえ払えばなんでもするS級冒険者のザルクに会う事にした。

ザルクはS級と言う称号はあるが、いまは剥奪されお金さえ払えばなんでもする何でも屋と言う肩書きがある。


健二は路地裏にある、見た目は普通のお酒を売るバーに入っていた。


「いらっしゃいませ」


そこには、白髪のおじさんがいた。


「お飲み物は何になさりますか」

「いらん、こいつに用がある」


健二が座った席の右には、大きな鎌を机にかけ黒髪で両手に包帯を巻いている黒髪の男性がいた


「おまえが、ザルクだな」

「ああ」

「お前に依頼したい」

「額による」

「10億だ、これで十分だろ」


健二はザルクにお母さんにもらった、小切手10億を右にスッと渡した。


「ああ十分だ、どんな依頼だ」

「おれと、ミステリーダンジョンに入り宝箱を探し、最後に浅沼と言う男を事故に装って殺して欲しい」


健二は浅沼の顔写真をザイルを渡した。


「分かった」

「明日、僕の家のアンドロイド会社の入り口に十時に来い」

「分かった」

「これはほんのお礼だ、マスターこいつにいい酒をやってくれ」

「かしこまりました」


健二は椅子から立ち上がり、100万円を机に置きバーから出て行った。


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