ボツ案集

末野みのり

その色彩は、時を超えて/爆走ロードに静寂を

●タイトル

その色彩は、時を超えて


●あらすじ

未来のファン、過去の絵描き、もし同じ時代に生きていれば詩集を送りたい

筆を折ろうとしていた絵描き、詩集に影響され細々と絵を続けることに

無名のまま終わることに変わりはなかったが、残された作品が増える


●イベント概要

ジャンル:時代を超えた人と人との交流、少しのいい結末

舞台:現代・未来


場面1

「なあ君

「え、オレか?

「そうだ、君だ。君のその格好...きっと僕と似た感性を持ってるに違いない!

「感性はわかんないけど...何か用事でもあるのか?

「君...この絵をどう思う?

「どうって......絵のことはよくわからないけど、いい風景の絵だな

「そう、そうだろう...!我々の時代ではもう見ることが難しいどこまでも広がるこの雄大な自然!美しい夕陽!ああ...どうにかして同じ作者の絵を見てみたいものだ......

「その絵って...その、高いのか?

「いや...絵としてはほとんど金額はつかないものだ...無名のために、美術館にも残っていない......だが、それでも私の感性にこれ以上にピッタリ合う絵には出会えなかったんだ...!

「そうか......

「ああ...もしも私がこの絵の作者に会えたなら、この詩集を送りたかった。君、私の話しに付き合ってくれてありがとう。身近な友人にはもうその絵の話はいいと飽きられてしまっていてね......よかったらこの詩集を持っていってくれ。サインも書いておこう

「詩集か...オレは詩のこともよくわからないけど、仲間に好きそうなやつはいるからもらっておくよ

「ああ、ありがとう




場面2

「やめろー!

「な、なんだ!?

「その絵に触るな!あっちにいけ!

「あの人、あんなところで何を...!いやとりあえず助けないとだな!


「ありがとう。おかげで絵が無事だったよ

「絵を描くためにこんなところにいたのか?無茶苦茶するなあ......

「この風景をどうしても自分の手で絵に残したくてね

「この絵...どこかで......

「...君、その本は?

「あ、ああこの本は......絵の話しをしてくれた人が......って(これはあの絵じゃないか!この時代の人だったのか)

「どうかしたかね?

「い、いや……

「よければその本を見せてくれないか?表紙の絵を勉強のために見たいんだが...いや、もう勉強というより趣味だが...

「画家なんだったら、絵をみるのも仕事のための勉強ってことじゃないのか?

「この絵を完成させたら、もう画家はやめようと思っていてね

「えっそんなに絵が上手いのに!?

「ありがとう。だが、私ぐらいの腕前の画家ならば何人もいる...それに、若い世代も育ってきていてね。そろそろ絵はきっぱりとやめて、地元に帰ろうかと思ってね

「そうか......厳しいんだな、絵を職業にするのは

「そうだな。いままでやれただけでも恵まれている方だ。これを機に筆は置くよ。

「でも、全く絵を描かなくなるのももったいないんじゃないか?

「...そうかな

「偉そうに言えるほど人生経験もないけどさ。どれかを選んだら、どれかを諦めなきゃいけないってことはないんじゃないかなって...

それに、さっき絵を置いて逃げてもよかったのに、絵を守るために立ち向かってっただろ?それぐらい大事なことだったら、仕事じゃなくても、人生の側に置くぐらいはいいんじゃないかって......いや、余計なお世話かな、決断するまでに、こういうこと、考えなかったわけじゃないよな

「...ありがとう、さっき出会ったばっかりなのにそこまで親身になってくれて。この本、1日だけ貸してくれないかな?表紙の絵と...中身も気になって

「1日でいいのか?

「あんまり借りるのも悪いよ。


場面3

「なあ君、これをどこで買ったんだ!?

「えっ......えっと......か、借りたんだ(未来の本って言うわけにもいかないしな...)

「借り物なのか......

「その...気に入ったのか?

「とても良かった...思わずいくつか書き留めてしまったよ

「それは...えーと、何て言ったっけな...感性が合ってた、みたいな...?

「そうだな......うん、そういうやつだな。もしよけれぱ譲ってもらおうかと思っていたけれど、借り物なのだったらそういう訳にもいかないな......ありがとう、画家最後の日に、こんな素晴らしい本と出会わせてくれて

「最後って...

「昨日、この本を読んでから、なんだかじっとしていられなくてね。徹夜で完成させたんだ

「見てもいいか?

「ああ、ぜひ

「おお......(年月が経ってるから色合いは違うけど、確かにこの絵だった...!)

「どうしても、私を画家でいさせてくれた、この町から見える景色を自分の手で残しておきたくてね......

「いい景色だな

「ああ、ほんとうに......。......あの詩集を読んでいる時、この景色を初めて見た時を思い出したよ。あの頃、私にとって絵はもっと自由なものだった。もっと自由に、描いていいものだったんだな、絵は......

......

画家はやめる。その決断に揺らぎはないが、きのう君が言っていたように、たまには絵を描くよ。生活の合間に描くのはスケッチや、らくがきが限度かもしれないが...それでも、きっと、日々を豊かに、心を自由にしてくれる

ありがとう、君がこの詩集を持ってきてくれたおかげだ

「...何か力になれたならよかった。この詩集を貸してくれた人にも、言っておくよ


場面4

「なあ君!そこの君は絵の話を聞いてくれた君だな!?また話を聞いてくれないか!

「ちょうど良かった、オレも話したいことが......

「あの絵の作者が描いた他の絵が発見されたんだ!

「えっ!

「職業画家を止めたあと、自主制作でいくらか描いていたらしい......仮にそういうことをしていたとしても見つからないと思っていたから、本当に奇跡だ...!

「...!それはよかった!

「君の方はどうしたんだ?

「あー、えっと、この前もらった詩集、旅先で会った画家の人がすごく良かったって言ってたからさ、感想を伝えたくて

「何と!それはありがたい!サインにその人の名前も書いておこう!その人の名前はなんと言うんだね?

「...いや、名前は聞かなかったんだ。でも何回も読んだみたいで、本に読んだあとがこんなに......

「ふむ、では画家さんへと書いておこう......おや、この絵は......

「あ......

「君の似顔絵のようだな...ほう...このタッチ...すばらしい......

「な、なんか照れるな

「ところで君の名前は?

「アルドだけど......

「ではこうしよう、初めて私の詩集へ賛辞をくれた画家どのと、その友人アルドに感謝を贈る......

「えっ

「よし、もう一冊の詩集にもサインをしておこう。もし画家どのにまた会うことがあったら、新しいほうを渡してくれ!この素晴らしい絵はぜひとも欲しいところだが...君が持っているべきだろうからな

「は、初めての賛辞って?

これは私の初の詩集なんだが......まっっったくと言っていいほど売れてないのだ!はっはっはっ!

「わ、笑うところなのか......

「まだまだ私の詩人の道は始まったばかりだからね!これから精進してたくさんの人に読んでもらえるようがんばるさ!



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●タイトル

爆音ロードに静寂を


●あらすじ

暴走がうるさいのを止める

バンド活動で発散させよう→音がうるさい

ノイズキャンセリングの機械を作るのにセバスちゃんへ相談

材料をとりにバトル→完成して解決

不良からアニキ!と呼ばれるアルド


●イベント概要

ジャンル:ずっこけギャグ系・アルドが住民から評価される話

舞台:未来


●問題点

・特定のものが悪く書かれていないか?




場面1

「はあ......困ったねえ......

「おばあさん、どうしたんだ?

「さいきん若い子たちが夜中にバイクで走っていてね......

「走っているだけならいいんだけれど、音がうるさくて、なかなか寝つけなくてね

「それは迷惑だな。よし、静かに走ってくれって俺が言っておいてあげるよ

「そうかい?ありがとうね


場面2

「ずいぶん遅くなったけど、今日はやってないのか?

(爆音)

「うわっ!!これはほんとにうるさい!

「なんだテメェ...この辺はオレたちのシマだぞ!邪魔するならでていけ!

「いや、でていかない。走るのはいいけど、そんなに音をたててたら近所の人がうるさくて眠れないだろ

「知ったことかよ!おいお前、ちょっと痛い目みせてやろうか!

「いや短気すぎないか!?


「つ、つええ......くそっしかたねえ!この爆走ロード...お前に譲ってやるよ!

「いや俺が走りたかったわけじゃないんだけど!?

「...まあいいか、とりあえずこの辺で走るのはやめたみたいだし......


場面3

「はあ......

「あれ、あのおばあさん、またため息をついてるな。確かあいつら、走るのはやめたはずなのに...

「ああ、お前さんが言ってくれたおかげか、走るのはやめたみたいだよ

「でもまだ何か悩んでるみたいだったけど...

「いやね、走るのはやめたみたいなんだが、今度は大きい音で楽器を鳴らし始めたみたいでね......

「えっ!?

「何度もすまないが、また言ってくれないかねえ......

「いや、いいけど......なんで楽器になったんだ...?


場面4

「また結構遅いな......なんでこんなに遅い時間に

(ギターの音)

「いやほんとにうるさいな!?

「うわまたお前か!!

「こっちのセリフだ!!なんでこんな時間にこんなところで演奏してるんだ!!

「うるせえ、お前に関係ないだろ!!また痛い目みせて......

「.........

「.........

「痛いことしないから話してくれ

「お、おう......オレたち、みんな妹がいるんだけどよ......受験勉強で家に居場所がねーんだ

「受験勉強?学校といえば...ndaスクールとか?

「そうそれだよ!オレたちと違って妹たちは優秀なんだ!邪魔したくねーんだ...

「...家で本とか読んでるとか...

「耐えられねえ......

「お、おう...そうか......でもなんで突然バイクから音楽になったんだ?

「こいつを鳴らすと、バイクの振動と似てて落ち着くんだ

「うーん...困ったな.....音だけ消す機械とか...ないかな......機械か...ちょっと知り合いに相談してみるな。それまで小さめの音でやるんだぞ

「が、がんばる

「約束しろ

「や、約束する!

「よし、じゃあ朝になったらセバスちゃんのところへ行ってみるか


場面5

「セバスちゃん、相談があるんだけど

「今度はどんなめんどうごとを請け負ったんだ?

「いや、今度はそんなに...って別にいつでもめんどうごとを頼まれてるわけじゃ

「そうかな?

「まあいい、それで今回はどんなことを頼みたいんだ?

「実は...


「音を消す、か。なんだそんなかんたんなことか

「簡単なのか?

「材料さえ集めてくれればね

「ああ、それは任せてくれ!


場面6-7

「よし、こいつだな...


「ふむ、仕事がはやいな

ちょっと待っててくれ


「よし、この機械で四方を囲むんだ。その中では音が聞こえるが、周りには音がもれないようになる

「おお...すごいな......!これであのおばあさんも熟睡出来るはずだ!

「人の健全な生活に安眠は欠かせないからね。早くいってやるといい

「ああ、ありがとう!


場面8

「よし、これでいいはずだ。音を出してみてくれ

「は、はい...!

(大きい音)

「ほんとに音がうるさいな......ほんとに外にもれてないのかな?


「す、すごい、あんなに大きな音だったのに、全然音がしないぞ!

「...ん?なにを口をパクパクさせて...って声も聞こえないのか


「ほんとになにも音してなかったんですか!?

「おう!これで大丈夫だ!

「うっうっ...ありがてえ...見ず知らずのオレたちにここまで......

「まあ、巡りめぐって人のことにしたことが自分のためになることもあるって言うしさ

「な、なんて立派な人だ...!ありがとうございました、アルドの兄貴!

「あ、兄貴...!?

「オレたちの恩人を呼び捨てなんて出来ねえ!何か困ったことがあったら今度はオレたちがアルドの兄貴の力になりますんで!いつでも呼んでください!

「き、気持ちだけもらっとくよ...



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●お菓子職人としてがんばる男

無茶な食材採取をしようとしてるところをアルドが止める

ほっといたらまた無茶しそうだしな...と協力

集めた食材のうち、ほとんどがまずい

やっぱ普通に作った方が...というアルドに、いやあれを使えばあるいは...!とひらめく男性

ここまで来たら最後まで付き合うよとアルド

調理法を変え、最後の食材を加えると食べたことのない美味しさに

これがあるから新しい食材探しはやめられない!と

無茶なことだけはやめとけよ...となりつつ、挑戦を諦めない気持ちはちょっとだけ尊敬するな…となるアルド


●料理研究家

そこの旅なれてそうなキミ!

私に料理を恵んでくれないか

私に残された時間は少ない

各地の料理を渡す

料理に必要な材料が足りないときにバトルあり

この世界にはまだまだいろんな料理がある!私の人生すべて...100年生きても足りないぐらいだ!

残された時間は少ないって...

料理を知るには人の人生は短すぎるだろう!?

はあ...なんだ...そういうことか......

まあ、満足そうだからいいか

まだまだ食べるぞー!


●詩人にガチ恋ファンと、男性名義自画像に男性を使う女性詩人

ただ女だからと断るのは芸がないとアルドにインスピレーションを求めて野外へ→襲われるみたいな

自画像の男性は理想の姿

ファンの女性にもろもろバレるも同担ということで仲良くなる

ガチ恋っぽいのにいいのか?とアルドが聞くと既婚者ということが判明、詩人からも同好の者を見つけてくれてありがとうと感謝される

こういう趣味のことはよくわからないな...となりつつ、二人とも喜んでるからいっか!となる


●わらしべ長者みたいなやつ

そこそこいいものから開始

子どもが親のためにどうしてもほしいと

最後に子どものラクガキと交換

怒られたら最初に借りたものの分弁償しよう...と依頼主のところへ

これこそ本当に価値のあるもの、お金で買えない物語をありがとう、と感謝される

いいひとでよかったー!となる


●夢を追う女と、結婚して道を諦めた女の友情

歌手に見とれていると、木の影から見ている女性が

すごい顔でみてるな...と気になって話しかけると身の上の話をする

それを伝えると歌手は「もしまたやる気があったらいつでも待ってる」「どちらかだけじゃなくたっていいでしょ?」と


●控えめな姉と姉に楽してほしい弟

姉ちゃん、俺の世話ばっかりだから早くいい人みつけて楽になってほしい

いい人いないか見つけて欲しい

姉と対面させると紹介する前から付き合ってたと判明、弟くんに認められたと喜ぶ男性


●宝石商

価値はさほどないけど珍しいやつがほしいといえので

一番よかったのが古代の生き物の糞からとれるやつ


●命の恩人と少年

自分への恩返しなど考えて欲しくない

少年は恩人の役に立ちたい

少年の熱意と才覚の発覚

なんやかんやで見習い扱いで師匠弟子みたいな感じに

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ボツ案集 末野みのり @matsunomi_nori

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