アリバイあり

「刑事さん、殺したのは俺じゃねえよ! 俺にはアリバイがあるんだ」

男は必死に自身の容疑を否定する為に話す。その言葉を刑事は黙って聞いていた。

「俺は犯行の時間にはスーパーマーケットでこのパンと缶詰を万引きしてたんだよ!証拠はここにある商品と、あとは防犯カメラの映像にしっかりと映っているはずだ!」

「……いや、あのな、必死に言っているところ悪いがもう犯人は捕まって罪も認めているんだよ」

刑事が冷静に言う。

「なあんだ。それなら良かった」

安堵のため息を吐きだして帰ろうとした男に刑事が一言。

「ただまあ、君には別件で署まで来てもらわなければならなくなったがね……」

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