IQ240の天才お兄様とIQ220の天才妹が学園で起こる事件を解決していく!
@Dfggggggyhhhhh
第1話感動の再会
「
そう言いながら手のひらで千鶴の顔を強く叩いた。
(バシン!)
「あの書類は私が今日仕事で使うの!間に合わなかったらどうしてくれるの!」
「申し訳ありませんお母様、会社の方に失礼のないように文章を考えていたら、時間がかかってしまいまして」
千鶴は怯えながらも土下座をしながらそう言った。
「言い訳はいいから今日の仕事の時間までにこの書類全部作ってね」
「はい分かりました」
千鶴はそう言って自分の部屋に戻り椅子に座って。
パソコンを開いて文章を打ち始めた。
いきなりですが、あたくしの過去の話をしましょう。
あたくしは小学校の時に特別に脳科学者の資格を取得しました。
裕福な家に生まれましたが8歳の時にお父様とお母様は病死してしまいました。
あたくしには一つ年上のお兄様がいるのですが、お母様から聞いた話だと、お兄様の生まれた時のIQは240だったそうです。
お兄様は私が10歳の時にプログラマーの勉強をしにイギリスに行ったっきり1度も会っていません。
そしてあたくしはいとこの鶫様に引き取られて今、ここにいるというわけなんですが。
ロンドンにある鶫様の家にあたくしが来てからというもの。
最近は鶫様の仕事を私に無理矢理やらせたりということが増えました。
「はぁ、あたくしももうすぐ高校生になるというのにもう人の目を気にしながら暮らす生活は嫌です」
千鶴はため息をつきながら、そういった。
それからしばらくしてできた書類を鶫の元へ持っていった。
「鶫様書類が出来ました」
千鶴は怯えながら鶫に書類を渡した。
鶫は書類に目を通して、こういった。
「とりあえず今日はこれでオッケーね」
「あなたは自分の部屋に戻りなさい」
「はい」
千鶴はそう言って自分の部屋に戻り椅子に再び腰を下ろした。
「はぁ」
千鶴は短いため息をついた後、勉強を始めようとしたその瞬間!
(コンコン)
部屋のドアを叩く音が聞こえた。
「誰だ?」
千鶴はそう思いながら部屋のドアを開けた。
そこには見たことのない顔の20代前半ぐらいのメイドが立っていた。
そのメイドの髪型は綺麗な白髪色のロングヘアーで、どこか落ち着いた雰囲気を醸し出していた。
鶫様が執事とメイドを雇いすぎて顔と名前が覚えられない。
「あの、何かありましたか?」
「いえ少しお嬢様に話があるので、中に入ってもよろしいですか?」
「はい、いいですよ」
千鶴はそう言ってメイドを部屋の中に入れた。
「それで話というのは?」
千鶴がそういうとメイドは右のポケットから一枚の写真を取り出した。
その写真に写っていたのは、7歳の時の千鶴と家族全員だった。
「なんであなたがその写真を!」
千鶴は驚いた表情でそういった。
「それは私が鶫様に仕えるメイドではなく、お嬢様のお兄様に仕えるメイドだからです」
「今、お嬢様にこの写真を見せたのは、私がお兄様と関係があることを表明するだけに過ぎません」
「あっ!すいません、お嬢様自己紹介をするのを忘れていましたね」
「私の名前はアルベルトカルビンです」
「単刀直入に言います、お嬢様私と家出をしてください!」
カルビンは頭を下げてそう言った。
「ちょっと待ってください、家出をするにしてもどこに行くんですか?」
「お兄様のところです」
千鶴はその言葉を聞いて考えた。
カルビンが嘘をついてるようには見えないし。
それにあの写真今は私とお兄様しか持っていないはず。
「分かりました家出します」
「ありがとうございます」
カルビンはそういった後。
千鶴の手を引きながら足音を殺して、玄関の方へと向かった。
そして千鶴達は鶫にバレないように家を出た。
「お嬢様、こっちです!」
千鶴はカルビンについていった。
「しばらく歩くと地面に隠し扉のようなものがあった」
カルビンはその重そうな扉を開けた。
「カルビンさんこの扉は?」
「私が鶫様にバレないように、あらかじめ遠くの場所に繋いでおいたんです」
千鶴達はゆっくりと梯子を降りた。
するとそこには大きな草原が広がっていて。
千鶴の目の前には、大きなへリが置いてあった。
「あの!このヘリは!」
千鶴は驚いた表情でそう言った。
「このヘリに乗ってお兄様の家に行きますよ」
「安心してください、お嬢様私ちゃんと操縦士の免許を持ってるので」
カルビンがそういうと。
千鶴はほっとした表情でヘリの後ろの席に座り、ベルトをした。
「それじゃあ、日本に帰りますよ、お嬢様!」
「ちょっと待ってくださいお兄様は今イギリスにいるんじゃないんですか」
「はい今お兄様は日本の高校に通ってるんですよ」
カルビンがそういった後、プロペラが大きな音を立てながら回り始めた。
そしてヘリがゆっくりと上へと飛び始めた。
2時間後。
「お嬢様着きましたよ、日本に」
千鶴は恐る恐るヘリから降りて右を向くと。
そこにはとても大きな家が建っていた。
「中に入りましょうか」
カルビンがそういった瞬間優しい風が吹いて首まである千鶴の髪が少し揺れた。
カルビンはそう言って千鶴と一緒に中へと入っていった。
まっすぐ歩くとそこには1人の男の人が立っていた。
大人っぽい雰囲気に変わっていて、髪型は黒髪の単発が際立っていた。
千鶴にはその人がお兄様だとすぐにわかった。
身長は高くなり顔立ちも大人っぽくなっていたが。
前と全く変わらず優しい表情をしていた。
「
カルビンがそういうと樹は。
目に涙を浮かべながらゆっくりと千鶴の方に向かって歩いてきた。
そして樹は泣きながら千鶴を強く抱きしめた。
「ごめんな千鶴今まで助けてやることができなくて!」
「俺は今までお前と会うのが怖かったんだ」
「俺だけお前をおいてイギリスに行ったことを恨んでるんじゃないかと思ったから」
「あたくしはお兄様を恨んでなんていませんよ」
「ありがとうございます、お兄様あたくしを助けてくれて」
「これからはずっと一緒だからな」
2人が泣いている間カルビン2人の頭を、ずっと優しく撫でていた。
その撫でる手は2人にとって優しいお母さんに撫られているような懐かしい感覚だった。
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〖最後まで読んでいただき、ありがとうございました〗
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