第10話 モグラが仲間になりたそうに以下略
第10話 モグラが仲間になりたそうに以下略
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【モグラが仲間になりたそうにこちらを見ている。仲間にしますか?】
【はい】
【いいえ】
……あ、そういうシステムっすか。
あれ?
モグラって、基本群れずに単独行動なんでしょ?
まぁ、仲間になりたいというなら、仲間に入れてやろう。
ここ、こいつの縄張りっぽいし、このモグラ配下にすれば名実ともにここは俺の縄張りというわけだ。
【はい】を選択。
【モグラが仲間になった】
……なんか地味だな。
もっと効果音とか……
それはゲームに影響されすぎだろうか?
でも、この世界作った創造神も絶対ゲームに影響受けてるだろうし、もしかして手抜き?
いやまぁ、モグラごときで盛大なBGM流れてもそれはそれで反応に困るんだけど。
鼻を地面につけて……
これは服従だろうか?
それとも挨拶?
謎だ。
というか、なんで俺は同じモグラなのにコミュニケーションが取れないんだ?
転生したばかりでまだモグラ生は短いが、モグラ言語がわからないなんてことはないはずだ。
土竜スキルコンプリートしているのだし、言語なんてそれこそ下級レベルだろ。
「おーい、こんにちは」
……やはり返事は帰ってこない。
俺が特別なだけで、モグラには本来そこまで細かなコミュニケーションをとる能力はないということだろうか?
単独で縄張りを持つ動物である以上、その可能性が高いか。
だけど、俺の前でおとなしくなっているということは、細かい意味ははからないにしても大雑把には伝わると考えていいのだろう。
ただ単に、【仲間】になったから命令に従うようになったという可能性もあるが。
クンクン
とりあえず、お近づきのしるしに近くの土の中にいたミミズを一匹差し出す。
「待て」
鼻を近づけてすんすんと匂いを嗅いでいるが、食べようとはしない。
「食べていいぞ」
はむっ!
許可を出すと、勢いよくミミズにかぶりついた。
やっぱり簡単な命令なら理解できるらしい。
まぁ、モグラが一匹から二匹になったところで、なんなんだって話だが。
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種族 土竜(モグラ)
総合評価:小動物レベル
配下:1匹
スキル
土竜下級 レベル4 exp1
土竜中級 レベル1 exp31
土竜上級 レベル1 exp31
土竜特級 レベル1 exp31
女神の加護 ーー
最高神の興味 ーー
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ステータスに、いつの間にか配下の欄が追加されていた。
あんなゲームみたいな形で仲間になったんだし、そりゃ表示されるよね。
【配下:モグラ1匹】
あれ?
これは普通に反応した。
まぁ、これは俺も把握してることだし、いちいちアカシックレコードから情報引っ張ってくる必要もないからってことかな?
【配下のステータスを確認しますか?】
【はい】
【いいえ】
あ、それも見れるのね。
せっかくだし、俺の異世界初配下がどんなもんな見せてもらおうか。
ま、所詮モグラなんだし、お察しだが。
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名前:モグラA
種族 土竜(モグラ)
総合評価:小動物レベル
配下:14匹
所属:土竜(モグラ)配下
スキル
土竜下級 レベル31
土竜中級 レベル1
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お!?
こいつ、結構強かったのでは?
スキルレベルも下級31と結構高い。
それ以上に、配下が14匹というのがでかい。
【配下:モグラ14匹】
まぁ、全部モグラなのは想像通り。
モグラは基本単独で暮らし、それぞれが結構な縄張りを持つ。
それを14匹。
つまりこいつは、ここら一帯をかなり広範囲にわたって収めていたモグラ界のドン。
きっと襲ってきた理由も、本能的なものだけでなく配下を増やそうという野望もあったのだろう。
そのドンを支配下に置いた以上、ここら一帯はいわば俺のものと言っても過言ではない。
つまり、俺は領地持ちの貴族?
……着実に異世界転生のテンプレを歩んでいるな。
うん。
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ーー次話予告ーー
『第11話 出会って5秒で……』
明日更新
少しでも続きが気になる、面白いと思っていただけましたら『ブックマーク』『評価』よろしくお願いします。
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