LOVE / ラディカル マジカル ストラテジー
Rio
プロローグ
──おおいぬ座のシリウス
──プロキシマ・ケンタウリ
宇宙に星たちがきらめいている。
青く光る。
人々の営みが、美しく、宝石のように輝く。
太陽系第三惑星
──地球。
俺たちの生きている場所。
宇宙の果てにその光が届くとき、地球上ではあいかわらず俺たちみたいなのが一生懸命せわしくしているのだろうか。
当たり前に生きている俺たちだけど、生命の誕生はマクロからミクロまで全てが奇跡の連続だ。
命が生まれ、知的生命体となり、文明を発達させていく。
父さんと母さんが出会い、そして俺が生まれる。
今、この銀河系には知的生命体による文明が数百は存在している可能性があるとの研究がある。
でもそれだけじゃない。
宇宙が生まれたときから無限に存在している時空とパラレルワールド、それらに境目はなく全部繋がっているとしたら?
俺たちは、確実に全ての世界と繋がっている。
地球に似ている星も、いくつもあるらしい。
交信に数千年かかるような場所や、過去や未来の、宇宙のどこかに。
実は、どこへでも行けてしまうとしたら?
本当だとしても、現実にはワープ装置だとかタイムマシンだとか見たことないわけで。
当たり前に、”今”を生きている。
でも、もしこの地球では不可能なことを実行出来る世界がどこかにあって、『今』がまた別の『今』になったら。
そこで自分はどう生きているのだろうか。
遠くでざわめきが聞こえる。
空間に広がった意識が、収束して身近になる。
肌にまとわる湿度の感覚。
騒がしい人々、蝉の声。
夏の匂い。
俺は、何を考えていた?
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