第5話合同練習、ランク戦開幕!?
「ルール説明をします。まず隊1つにつきこの結晶を渡すので山の中で奪い合ってください 。能力の使用も許可します。約1日この山で奪い合ってもらい最後に所有数で審査をします。また禁止区域や山の外に出ることは原則禁止です」
そう言ったのは紫色の髪の色をして人だった。今回の指令官らしい。
「質問です。相手は殺しても良いんですか」
ある隊の隊長らしき人がとんでもない質問をした。流石にダメだろうと思ったが
「ルールにはないので良いのではないでしょうか?ですがなるべく殺さないようにしてください」
指令官はそれまた飛んでないことをにこやかに言った。周囲が一瞬ざわついたがそれも数分の間だけだった。
隊長であるミーが例の結晶を最後に受け取った
その時地面に紫色の円が現れてその瞬間、楓のテレポートのように山の中に転移した。山の中は思ったよりもジメジメしていて薄暗い。周りを見渡したがやはり仲間はいなかった。これはチームの合流が先だな、そう思った時だった。
「ダダダダダッ」
自分の後ろの木の幹に銃弾が飛んだ。敵だ。そう思った時。木の上にピンク色の髪をした女の子がドラムガンを持っていた。おそらくはさっきの銃声の正体だろう。問答無用で俺を殺しに来てる。
「目標補足、質量制御発動」
クッソ、しかも相手はチームで合流していたらしく、もう一人が質量を少なくすると言う能力らしく普通のガレキでも足がめり込みそこをドラムガンで狙われそうになった。今思ったのだがあの人たちは何故人殺しにああも簡単に順応しているのだろう。
だがきっとそれはこの仕事を長くして来た人にしか分からないのだろう。
それについては今まで俺が遊んでいる間もずっと人類のために戦ってくれていたあの人たちには言えなかった。
俺は正宗を抜き岩陰に隠れた。どうやら能力の範囲外に行けたらしい。
だがまだドラムガン女は能力を使っていない。岩陰から状況を確認しようとした
時。女は岩陰に俺が隠れていて弾が当たらないと知っていながら銃口を向けた。
「ズダダダダッ」
銃弾がまるで生きてるみたいに岩陰に曲がって俺の脇腹に1発が当たった。
「かはっっ」
俺はここに居てはもうダメだと思い、向かいの森に駆け込んだ。
「はっは〜〜〜〜〜〜」
ドラムガン女はノリノリの様だ。こっちとら追われる身、あいつには俺が何に見えているんだか。
俺は猛ダッシュで茂みに入りそのまま川沿いを登っていった。見事敵を撒いてから20分くらいが経ったのだろうか。俺は目の前の滝をただ茫然と眺めた。
すると周囲の景色が一瞬にして霧に隠れる。
それと同時に滝の中、いや奥が謎の光を放った。ゆっくりと近寄ると落ちる水の裏に空気があった。そこに入ると、鋼鉄でできた様な硬いドアが少し開かれていた。
「ギィィィィィィッ」
ドアをゆっくりと開けると中には俺の仲間たちが倒れていた。
「おいっ大丈夫か!?」
俺は目の前の仲間達に駆け寄った。
「カッカッカ」と軽く音を立てて歩いてくる者がいた。そうさっきの連中だ。
「あっらーこれまた滑稽に罠にかかりましたね〜〜。あぁあぁさっきの
貴方こいつらの仲間でまだ生きてたんですか〜〜てっきりぽっくり逝ったかと思っていましたよ〜〜」
さっきの奴らは俺の仲間達をどうやってかここに連れてきて倒したのだろう。
だがあんなに強いあいつらがこうも倒されるはずがないそう思った。
「どうやってやった」
俺はどうしても信じられなかった。こいつらが倒されていたことを。
「ああ、あいつらは貴方を中で監禁していると言ったらすぐ騙されていきましたよ〜〜」
ヘラヘラ笑いながら言ってきたことに嫌気がして来た。
「そうじゃない、どうやって倒したかを聞いてるだ」
あいつはまたも呑気に言ってきた。
「それについては〜〜もう分かりますよ。じゃあ結晶はもらっていくよ」
そう言ってドアを閉めた。
「クッソッ開けろ!」
ドアが完全に閉まりびくともしない。
ドアを叩いていると後ろから「ミシッ、バキバキ」と何かが地面をつき破る音がした。
「ドゴーーンッ」と何かが爆発して低い重低音を鳴らす。仲間も俺も爆風で吹き飛ばされた。俺はコンクリートの壁にめり込むほどの勢いで叩きつけられたが、能力による身体強化で耐えることができた。それができてなかったら今頃俺はあの世行きだっただろう。
「カハッッッ」
仲間も吹き飛ばされたが低い姿勢だったためそこまでの怪我は無さそうだが 端っこの方に吹き飛ばされた。
突如現れたのは神樹クラスだった。これなら俺の仲間たちなら倒せるのでは?
と思った。姿は枯れた木の上に大きなツボミが付いている様だった。
俺は正宗を抜き相手の近くに寄ろうとしたが突如現れた炎の球に驚き足を止めた。その球は神樹の周りを回っており今にも飛んできそうだった。
俺は足と刃に電気を流し一気に近づいた。予想通り飛んできた炎の球を直前まで引きつけジャンプして避ける。さらに神樹のツボミは俺の能力を吸収してコピーして俺に雷撃を当てて来た。神には必ず核が存在して能力者には必ず見えるがこの神樹の核はツボミの中にあり近づけなかった。
電気を最大限流し込み今出せる力の全てを注ぎ込んだ。すると刀の刃はまるで
電気そのものの様に見え、例えるなら「電気剣」と書き「エクスカリバー」
と名づけるくらいの存在感があった。
「これで最後っ、はぁーーーー」
俺は刀を体の横から大きく振りかぶり足を踏み込む。相手のツボミの中にある核を狙って切り込もうとしたが突如ツボミが開き、巨大な光の円に飲み込まれた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます