仏滅に、ダンジョンを射た
平成最後の朝がやってきた。枕辺のアナログ時計が「8時」を示していた。何やら奇妙な夢を見ていたが、覚醒と同時に、記憶が急速に消え散った。現実の夢はさておき、本物の夢は追おうにも追い切れぬ。
追跡を断念した俺は、布団を出て、洗面所に入った。洗顔後、台所の電気ケトルにミネラル水を注いだ。沸き立ての湯で、インスタントコーヒーを淹れた。
窓の向こうに曇天が広がっていた。昨夜聴いた予報によると、雨が降ったり止んだりの天気になるらしい。外出には不向きな空模様である。又、出るつもりもない。あんドーナツを食べながら、熱いやつを飲んだ。
居室に二杯目のコーヒーを運んだ。ニンテンドーDSの電源を入れた。世界樹Ⅲを再開した。部隊編制後、瞬間転移装置を使って、第5階層へ跳躍した。地下20階に潜り込み、探索を始めた。
この迷路もパズル風で、なかなか先に進めない。大いに手こずる。戦闘に関しては、然程苦労はない。警戒すべきは九尾の狐のみである。
前衛のジャキンと後衛のクレオが「殺獣マシン」としての才能をいかんなく発揮している。もう一振り、八葉七福が欲しいが、この刀、値段が法外である。店頭に陳列された際、冗談かと思ったぐらいだ。
ゾンビーハンターの去った後には「真っ二つ」になった化物の胴体が大量に転がっているはずである。その光景が画面に現れることはないが。〔30日〕
☖ジャキンK2〔将軍〕レベル62/HP475/武器:八葉七福
☖アフロダイA〔王族〕レベル70/HP462/アルビオンの大剣
☖オゾネスB3〔修道士〕レベル70/HP403/武器:カタクラフト
☗クレオN3〔忍者〕レベル70/HP329/武器:斬魔刀
☗カジモフT7〔農民〕レベル68/HP344/武器:くれたたき
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