母
花宮優
戦場
わたしの実家は戦場だった
朝はコーヒー代わりの小競り合い
昼には大きめな爆弾がドカン
夜には悪口の子守唄
だから不思議だった
平和な家庭が
親と口喧嘩なんてしないよ、と
当たり前のように言う友人が
上京して家を出た
目覚ましが怒声じゃなくアラームに
昼の爆発音がワイドショーに
夜の説教が音楽に
だけど何かが物足りない
あぁ、あの小競り合いも爆弾も説教すらも
わたしは母を愛していたのか
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます