◯エピローグ

犯人の投票が終わったところで、お父さんは立ち上がります。


「まずこの事件では絶対に犯人ではない人が1人いる……それは二葉だ。何故なら、俺は冷蔵庫の1番高い場所にプリンを入れていたからだ」


お父さんはそういうと、二葉と背を比べます。


二葉はまだ小学五年生。


冷蔵庫の高いところには手が届きませんし、そもそもプリンを見ることすらできません。


「そして、そんな二葉が冷蔵庫でプリンを見たということは、俺が買ってきた以外のプリンがあったということだ」


そして、お父さんは一郎を指差します。


するとお母さんが立ち上がり鬼の形相へと早変わり。


「一郎!あんたご飯前にこっそりプリンを食べたわね!」


「ご、ごめんなさい!」


一郎はたまらずリビングから逃げ出しました。


「実を言えば、最初から犯人の予想はついていたんだ。俺が買って来たのはダイエット用の低カロリープリン。そんなものに食いつくのは……」


しっかりタメを作ったあと、お父さんは一花に目線を合わせます。


「一花が犯人だ!どうして父さんのプリン食べちゃったの〜!結構高かったのに〜」


お父さんは悲しそうにそう言いました。


「ダイエット中でつい……」


反省した様子で一花がいいます。


「とはいえ、これで一件落着ね。さて、ドラマが始まりますよ」


「はーい」


こうして謎を解いた山田家の住人たちはまた一家団欒でテレビを観るのでした。


おしまい。



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俺のプリンを食べたの誰だ! 長雪ぺちか @pechka_nove

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