話は短い方がいいらしい
山野わぐり
終末時計
2021年は終末時計が残り100秒らしい。
あらら、と思って詳細を調べると去年から20秒ぐらい縮んだらしい。
『20秒というと…。』まで打って手が止まる。1年で20秒縮むのはどんぐらい危機的なんだろうか。
「そりゃあ今から100秒で世界終わります、はいスタート」だったら超やばいですけど(研究者たちはさぞかし、たちが悪いんでしょう)、1年に20秒のペースだったら5年もあるじゃない、って思っちゃうとこが人間の難しいとこ。
なんでもそう。季節外れのクリスマスツリーも、夏休みの宿題も、年賀状を書くのも、だるまの目を描き足すのも(ほぼお正月関連なのは、なにかの巡り合わせでしょうか)。
期限と真剣に向き合ってないと、そうなる。
環境問題だって、ほんとは皆で作った期限があったのに、平気で破られてばかり。
ひとつ違うのは、私たちが向き合っているのが、「夏休みの宿題」じゃなくて「人類の宿題」であって、立ち向かっているのは「先生に怒られる自分を想像しながら宿題やってる夜中2時、残り5時間」じゃなくて「世界の終末、残り100秒」だってこと。
もう、先生に言い訳するのは終わりにしたほうが良いと思うんです。
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