最終話 反省会

 ということで、最終回です!!ロリちゃん!!

「と、唐突ね…」

 なぜなら…この話で8万文字いくからです!!!わー!どんどん!パフパフ!!

「おめでとう…。題名も反省会ってことだし。どうだったの?おじさん的には、この話は」

 うーん。コンセプトは悪くなかったけど、改良の余地ありだねー。

「あ、反省会っぽい。具体的には?」

 まずは、この書き方。おじさんのセリフだけ、「」かっこを使わずに書いたから、どれがおじさんのセリフで、どれが背景描写なのか読みにくいって指摘があったんだ。

「それって致命的じゃん」

 でも、良い方法が思い浮かばなかったので、今回はこれでゴリ押しした。次回また、応募作品書くまでに良い案を考えないとなーって思った。

「というか、賞金とれそうなの?この話」

 うーん…きびぃね!!カクヨムは人気順で応募してる作品の順位を見れるんだけど、この作品はだいたい真ん中ぐらいだ。個人的には10位ぐらいにはいってないと無理なんじゃないかなーって勝手に思っている。それに、カクヨムで応募もできるってだけで、実際はカクヨムに投稿しないで、応募してる作品もたくさんあると思うしね。

「なーんか、甘くないね」

 人生、そうそう、うまくはいかないよね。あと、最大の反省点はロリちゃんだねー。

「あたし?」

 うん。完全におじさんの技量不足で、せっかくぽっちゃり設定を追加したのに、全然いかせなかった…。

「適当に設定を追加したら、どうなるかの良い例になったわね」

 ほんとそれ。必要性がないと設定が死んじゃう…。あと、ぽっちゃりもかわいいじゃんって思っていたけど、そのぽっちゃりに対する情熱が足りなかった。反省しました。

「情熱ってなによ」

 例えば、ミリオタの作者が書いた作品はやたら武器の描写がすごかったりする。読者もそれを読むと、あ~好きなんだなーって言う情熱が伝わる。私にはぽっちゃりに対する知識も、情熱も…なかったというのがわかった。なんとなく、ふくよかな女の子って良いよね~っていうライトな嗜好でしかなかった。

「う、うん…」

 次回、キャラ設定するとき、それを書く情熱があるか?っていうのを自問自答してみるよ。

「まぁ、そっちの方がきっと良いキャラができるんだろうね。というか、イマジナリーフレンド設定はなんだったのよ?」

 30代童貞ニートの話し相手が美少女って現実感がないから。イマジナリーにしたら、リアリティあるかなって。

「うーん?まぁ…いや、そう?リアリティある?ここまで、イマジナリーのあたしが、しっかり描写されてるって…おじさん、かなり病んでる人になるよ」

 大丈夫。今どきの30代はイマジナリーフレンドや恋人の1人や2人、心に住まわせてるから!

「そんなキラキラした目で言われてもなぁ…あと、主語でっかいなー…」

 最後だからね。ちょっと、気が大きくなってるよ。

「あたし、お菓子食べてるじゃん?これ現実だと、どーなってるのよ?」

 そこは、考えたらいけない。

「考えてないだけでしょ?」

 ごほん!ごほん!


「…逆によかった点は?」

 うーん…この話を書くのが苦痛じゃなかった。

「ほんとにー?」

 いや、何回か筆が止まったことがあったけどね!1話完結型だから、キャラ設定だけ注意すればいいのと、前後の話の齟齬をあまり考えなくていいって楽だなって思ったよ。

「ふーん…そうなんだ」

 逆に筆が止まった原因は、この物語っておじさんが世間に向けて心情をちくしょーってグダグダ言うコンセプトでもあったわけだけど…あとできれば、10代も聞いとけよ!ちょっとはタメになるぞ!!っていうテーマもあって…。でも、書いていくうちに8万文字も言いたいことないなってなったんだよね。

「苦し紛れの話が、結構多かったもんね」

 ぐぅ…。知識の浅さも露呈したよね…もうちょっといろいろと読んだりしないとなーって思った。

「ほんとに反省会ね」

 

(閑話)


「最初の一話でさ、令和を代表するキャラクターになるって言ってったけどさ…無理そうだよね」

 まだ、わからないよ!!

「そこは、あきらめてないんだ」

 おじさんのことは、令和の太宰治って呼んでくれ。

「え?おじさんって太宰治、そんなに好きだったの?」

 人間失格と走れメロスぐらいしか読んでないけど。

「全然ライトじゃん!ファンとは言えないよ」

 実は『人間失格』が、この作品を書こうって思ったきっかけでもあるんだよね。

「そうなんだ。あんま知らないけど、全然、雰囲気違うんじゃない…?」

 鬱気味の人間が、あんな鬱まっしぐらな作品書いたら、死にたくなるからね。逆に明るい話を書いたよ。まぁ、根が暗いからそんなに明るい話にならなかったけど。なんか中途半端なものが出来たわけだ。

「ふーん…」

 あー…、その、なんというか碌でもないけど、愛すべき人間を書ければヒットするかなって思ったんだけど。

「なるほど。うん。なんか、おじさん中途半端だったよね」

 根が真面目だからね。なんだかんだで会社勤め6年ぐらいはできたからね。太宰治は会社勤め無理そうだもんね。奥さんがいるのに、若いかわいい子と社内恋愛して、ひと昔前のどろどろの昼ドラ化するのが目に見えてるよ。あと、絶対メンヘラで、遅刻常習者だよ。

「自分は令和の太宰治っていうくせには、めっちゃディスるじゃん」

 会ったことも、話したこともないけど。物語の中に自分を書ききってる感じがしてね。ちょっと、やっぱ、そこはひれ伏すよね。文豪の名は伊達じゃない。あんなキャラの主人公、いまだに新感覚すぎるよね。

「…じゃあ、おじさんは、この物語で自分を書ききれた?」

 うーん…少なくとも、前の私よりは。このニートおじさんは、ちょっと骨と肉がついた、生きたキャラになったんじゃないかって思うよ。

「まーそれなら、よかった」


(閑話)


 なんで物語ってあるんだろうって考えたことない?

「えー?最後にグダグダ語るの?」

 うん。

「じゃあ、最後のおじさんのあーだこーだに付き合ってる上げる。えっと、物語の必要性?うーん…普通は娯楽のため。要は人生の暇つぶしなんじゃないの?」

 おじさんは、今回、この話を書いて思ったのは。

 物語の原点って、感情を伝えるためなんじゃないかなって思う。

「え?そうなの?」

 ふっ…おじさんの個人的な意見だからね。

「よ、予防線張ったよ。最終回だから、気が大きくなってるんじゃないの?」

 さっきまではね。

「さっきまでって、まだ10分もたっていないのに」

 ほんとはめちゃくちゃ気が小さいからね。

 話は戻るけど、物語の原点は感情を伝えるため。

 例えば、枕草子とかね。

 清少納言が定子という素晴らしい推しを後世に伝えたいがために書いたって言われてる。

「推しなの?」

 元祖オタクブログの原点じゃないかって言われてるよ。

「それ、ほんとなの?」

 まぁ…どっかって小耳にはさんだことを書いただけなんだけどね。

「受け売り~~~」

 受け売りもいいの!


「じゃあ、創作された物語も感情を伝えるためにあるの?」

 うん。まさしく、感情を伝えるために特化した作品なんじゃないかな。

 つらい失恋やわくわくする冒険、怖い話などなど…全部、感情という情報を伝えるため。そして、そこに書かれた出来事は創作だけど、そこに書き綴った感情は…作者が本当に感じてきたものだと思うよ

「ふーん…」

 ロリちゃんは創作だけど、おじさんがここに書き綴った感情は本物ってことだよ。

「この物語を読んだ人に、何か伝わったかなー?」

 ありがたいことに、反応をもらってね。ちょっとは伝わったみたいだよ。

「へー…おじさん、やるじゃん」

 まぁ、千里の道も一歩からだね。


(おやつタイム)


 最後のロリちゃんのお菓子は、スナック菓子。

 おじさんが小さいころからあるお菓子だ。

 コーンポタージュの味がとても美味しい。

 大きいサイズを買ってきた。


「じゃあ、おじさん最後だから、一緒に食べよう」

 ま、まさかの!?

「最後だからね」

 ありがとう!ロリちゃん!

 ロリちゃんはそう言って、スナック菓子の後ろをぱっくりと開いて、広げた。

 黄色のスナックをひとつ、つまんで口の中に放り込んだ。

 さくり。さく。

 そんな軽い音が部屋に響く。

「うん。美味しい。というか最後なら、もうちょっとゴージャスなお菓子でもよかったんじゃない?」

 この物語は、スナック菓子みたいな感じで書いたんだ。

 ちょっとした隙間時間に読める。一度食べたら、もう一度食べたくなる味!って感じの。

「なるほどね。誰かにとって、そういう話だったらいいね」


(おやつタイム終了)


 最終回かーなんだか、寂しい気分になるよって。

 こーいうの直接書いちゃうのは、文字書きにあるまじき文章だけど。

「いーんじゃない?だって、この話は高尚じゃないじゃん。最初からゆるかったじゃん?だったら、寂しいって言っていいんじゃない」

 えーと…いつの間にか、ロリちゃんのこと、すごく好きになっていたよ。愛着っていうのかなー浅はかにもオタク受けを狙ったキャラだったのに。

「あさましいね…まったくおじさんは…キャラに愛着を感じるのはいいけど、読者に嫌われるメアリー・スーにならないようにね」

 そうだねー。そこも難しいところだ。私のヒーロー願望が反映されてしまって、なんだか、かっこいいキャラになってしまった。キャラとは作者の意図せずに転がっていくんだねー。

「まー美少女で、性格がかっこいいって使い古された感じだけどね」

 王道も良いものだよ。

「王道が面白いって思われるのは、作者の腕次第だよね」

 相変わらず…辛辣ぅ。


 ふぅ…とりあえず、この物語はここで終わりだ。じゃあ、ロリちゃん、最後の挨拶をよろしくね。

「はーい。それじゃあ、ここまで、読んでくれた人!またどこかで…できれば、書店の本棚が良いんだけどねー」

 それか、電子書籍って手もあるよ。

「ふふ…!諦めが悪く、グダグダした物語だったけど、ここまで読んでくれて、本当にありがとう!」

 ばいばーい!

 

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