第30話 転生物ってジャンル

「おじーさん…今日はすごくゴロゴロしてるねぇ」


 ロリちゃんに言われたとおり、よれよれのジャージ姿でも、とりあえず座っているのだが。今日はさらにだらけて、寝転んでスマホを見ている。


 ロリちゃーん…この物語ってさ、打倒!転生物って空気あったじゃん?

「なかったよね?そんな空気。最初からなかったよ??」

 電子書籍月額600円の読み放題コースでいま、転生物のコミカライズ本を10作品ぐらい読んだんだけど…。

「あー…そういうのに、はまってるとか言ってたね。それで?」

 めちゃくちゃ面白いね。

「よかったじゃん」

 なんというか、転生物のコミカライズって絵のレベルが高いの多いッ!

「そうなの?」

 背景とか書き込まれてるから、読んでて楽しいよね。あと女の子の作画が可愛い。10作品読んで、10作品とも可愛いかった。

「前の時に、可愛いだけじゃ勝てないっておじさん言ってったもんね」

 それは…うん…痛感したよ。可愛いヒロイン…魅力的な設定…こんなに面白い物語が世の中あるのか!!という衝撃!そりゃ!転生物ブームになるわ!はまる人多いわ!まだまだ飽きが来ないよ!

「最初の1話でみんな、飽きてる頃だろ…にやりとか言ってなかった?」

 言ってたけど、その時は2~3作品しか読んでなかったんだよね。カクヨムのランキングも、転生物だらけだからさ…飽きてるんじゃない~?って思ってたけどぉ。

「思ってたけど?」

 みんな、あの手この手で、手を変え品を変え…物語に引き込む引き込む。

「転生物って…現世で死んでゲームの世界に転生して、世界を救うって話じゃないの?2、3作読んだら、飽きそうだけど」

 おじさんもそう思っていたよ。そして、そういう話を2、3作を読んで、フッ…すぐこのブーム終わるなって思っていた…しかぁっし!!

「しかし?」

 わかりやすく説明するために箇条書きにしたよ!

「あー文章でまとめきれないから、楽してる書き方だー」

 しっーーー!!

 それじゃあ、いってみよう!


 ①王道転生!神様からチート能力をもらい、俺つえーしながら、魔王を討伐する話。

「転生物って言ったらこの設定だよね」


 ②悪役令嬢転生物!乙女ゲーの悪役令嬢に転生しちゃった!死亡フラグを回避する話。

「王道転生の次ぐらいに、大きいジャンルよね」


 おじさん、この2パターンだけ読んだんだよね。

「これ以外もあるの?」


 ③スローライフ転生物!チート能力をもらったけど、魔王討伐せずに、田舎でゆったり暮らす!

「これ面白いの?」

 おじさんも、そう思っていたけど、結構、ファンタジーを織り交ぜたサバイバル知識とか書いてあって面白いんだよね~。

「えー意外…」


④その他、職業転生!

「なにソレ…?」

 例えば、現世では料理人だった人が転生して、異世界で料理の知識を使って、異世界で料理革命する話みたいな感じ。

「お、面白いの?」

 それが、面白いんだよねぇ…。料理の知識もちゃんとしたものだったりするから、勉強にもなるし。

「じゃあ、転生もの世界でもニートは厳しいってことだよね…①の設定はニート主人公多かったのにね」

 た、たしかに…。転生物でもニートは駆逐されていってる…。

 まーとにかく、異世界ものを改めて読んで思ったのが④は強い!無限に転生物で書けるよ。

「じゃあ、もしかしてブームじゃなくて、もうファンタジーと同じで、ジャンルになるってこと?」

 というか、もうジャンルになってるよね…。おじさん、ブームだと思っていたから、なくなるもんだと思っていたけど…。

「考えが甘かったっていうやつだね」

 そうそう。

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