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「武器を床に置け」
私は命令するように強い口調で言い放った。誰だろうが関係ない、人を殺めたことは間違いないのだから確保すべきだ。ただ、その中でも疑問が絶えない。どうしてこんな人物がうろついているんだ? 先程のブザーと関係があるのか?
「おい、そこのシニガミ!」
最も不愉快な呼び名で私に声をかけてきたのは、実験施設の責任者だった。彼の前には武装した数人が並び、あろうことかこちらに複数の銃口を向けている。私は理解できなかった。
「その男を捕らえろ!」
唐突な命令に困惑を隠せなかった。まずこの状況を説明してくれと今すぐ怒鳴りたい。ただ、そうやっている暇などないことは緊迫した空気から察していたので、私は大人しく殺人を犯した青年に向き直り、いかに傷付けず捕らえることができるか考えを巡らせ始めた。
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