☆6R》秘密をあかす〔後編〕
タツキは、オパールの秘密と100年前に起きた事を、テリオスから聞くと戸惑いをあらわにしていた。
「……テリオス。それが本当だとして。何で俺を召喚したアイツは、オパールの封印の事を話さなかった?それに……」
「なるほど。話さなかったのではなく、知らなかったのだろう。まぁ、王族でないなら当然だがな」
「確かに、アイツは王族じゃない。でも、そうだとしても、そこまで隠す必要があるのか?ましてや、アリーシア達の事まで……」
タツキはテリオスの話を聞くも納得できずにいた。
(確かに、グロウディスは王族じゃない。だが、自分の祖先の事ぐらい、ある程度しっていてもいいんじゃねぇのか?)
そうタツキが思考を巡らせていた。
「タツキ。その様子では、この事について納得できていないようだな」
「ああ。どうもしっくりこねぇ。何で王族だけが、この事を知っているのかだ」
「うむ。その事について、俺も詳しいわけではない。だが100年前、あのオパールで壮絶な何かがあり、それを隠す必要があったのだろうな」
テリオスはそう言い、オパールがある方角に視線を向ける。
「この事についてだが。お前は、どこまで知っているんだ?」
「おそらく、俺が知っていることは、ほんの一部だろう。タツキ……お前はオパールにいく」
「そのつもりだ。だが、それがどうしたんだ?」
タツキがそう言うと、テリオスは考えたあと何かを決心した。
「それなら、お前に頼みたい事がある」
「頼み?」
「ああ。オパール周辺と街や城などが。今どうなっているか、確認してきて欲しい」
そうテリオスに言われタツキは不思議に思った。
「何で調べる必要がある?それに、オパールは各国で管理しているんじゃないのか?」
「管理か。いや、あれは管理しているとは言えぬな」
テリオスは一点を見つめ更に話し出した。
「お前を召喚した者から、どこまでオパールの事を聞いているか分からぬが。現在あの地には、誰一人として入ることができない」
「それはどういう事だ?まさか!
「うむ。それもあるが。凶暴な魔獣や怪鳥。それに、以前そこに向かった者の話では、ゴーストが住みついていたと言っていた」
そう言われタツキは、少し考えたあとテリオスをみた。
「って事は……。今のシャルズワールドの連中じゃ、その住みついている魔獣なんかを、倒せねぇって事なのか?」
「いや、それはどうか分からぬが。ただ単に倒そうと思う者が、いないと言った方が正しいのだろうな」
「そういう事か。まぁ、元々オパールにいくつもりでいたから、その件を引き受けても構わない」
タツキがそう言うとテリオスは、ほっと胸を撫で下ろした。
そしてタツキは、今後どう行動するか、テリオスと話し合った。
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