ライナーノーツ置き場

不似合いな天気

執筆時BGM:ポルノグラフィティ『空が青すぎて』


 第三回こむら川小説大賞参加作品。僕が本格的にマンドラゴラ汚染を食らう直前に書いた作品です。

 まずは『空』のテーマに従った作品、ということで普段書かないアオハル系ボーイミーツガールにチャレンジすることに決める。フィクション要素として天候と感情を絡めようと決め、その時脳裏に浮かんだ好きな曲から「失恋」を書こうとしました。


(空が青すぎて憂鬱が加速する……なんで?)→心は泣いているのに空が晴れているから! はい決定。雨が降ることを期待して常に傘を持ってるキャラにしよう。

 そこから女の子の方を作る時も、スピードは爆速(一番槍を狙っていたので)。対比大好きなオタク的に、『常に笑顔だけど雨が降っている』という要素をチョイス。そこからは流れの赴くまま、会話をブーストさせていきました。


 直前に某アナル日本酒小説を読んだためか、「ユーモラスな会話がやりたい!」と思い立ち、普段書かないチャレンジをしました(そこもウケてて嬉しい)。メリー・ポピンズは第一回こむら川の大賞作品からのインスパイアです。


ここからは評議員の方へのお礼と講評の感想


謎の有袋類さん:


『正反対の天気の人同士が、抱き合うとお互いの天気が混ざり合うというギミック〜』


 ここはもう即興で書いてますね! こっちの方がエモいから出すの精神!!


『狐さんは正反対の二人、補い合う関係性というような感情や人間関係を書くのがすごく得意〜』


 ありがとうございます!! 相互に補う関係がマジで好きなオタクです……!!


『この作品の「あなたの不幸はあなただけのものなんですから」という台詞もすごく好きなので同じテーマで色々なアプローチを試して欲しい〜』


 これは僕の心情が漏れた部分ですね。不幸、比較できるものではないので……。


謎のアンデッドさん:


『気候が反転していることと女の子の言動がぎくしゃくした感じ〜』


 ここに関しては話をたたむために動かしてしまったな〜という反省ポイントですね。明るいキャラを自分で制御できてないなこれ……。


謎の神さん(こう書くと関西弁みたいですね):


『狐さん、今回も早いですね〜』


 ありがとうございます!! マンドラゴラの企画の準備をする前に書かないと!と思ってめちゃくちゃ急ぎました。今回は三番槍だったけど、次こそは一番槍を狙うぞ!


『短編としての「切り取り方」が非常に上手〜』


 めちゃくちゃうれしくてニコニコしてしまった(ありがとうございます)。設定を説明しすぎないのは僕の悪い癖でもあるんですが、速度重視でサクッと読めるボーイミーツガールとして3,000字超の短編を書くという実績を解除しました! 何を語るべきかを定めたというよりはそれ以外の思考がなかった、の方が正しいのですが、アオハルに重要な部分は出せたんじゃないかな〜と思っています。


 その後、狐がマンドラゴラに染まることになるとは、この作品を書いた頃の僕は想像だにしていなかったのである……。

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