第11話 エピローグ

 今日は、女子柔道大会。

 そして決勝。


「一本!」


 鮮やかな寝技を決め優勝が決まった。


 もちろん、勝ったのは山本かおり。

 前回の大会に比べて、格段に寝技のスピードを向上させ相手を圧倒したのだ。


 礼をしたあと、こちらを見てにぱっと笑顔を見せる。

 その笑顔を見て、俺は昨夜のことを思い出していた。


ーーーー


「明日の試合は、大会じゃないですから!ただの通過点ですから!!」

「いや、大会だろ・・」

「いいえ、ただの通過点です!だから優勝してもノーカン!そう、ノーカンです!」

 布団の上で、必死に主張するかおり。

 その瞳を見て、駄目だとは言えなかった。


ーーーー

 きっと、これからも練習相手につきあわされるのだろう。

 いつまで続けることになるか、もうわからない。


 まずは今夜。

 きっと今夜も、俺は女子高生に押し倒されるのだ。


(END)

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