革命を夢見たあの頃
大部屋創介
第1話
ボクは大部屋創介。
しがない無政府主義者の革命家だ。
ボクはどういう経緯で革命家になってしまったのか。話せば長くなる。
きっかけは2007年の3月にYOUTUBEで過激なファシストの政見放送を見てしまったことだった。
そして2012年にその本人に出会った。
普通のテンションの人だったが、話はエキセントリックであった。
ついで、同席した60歳前後のおじさんはよく話す人だった。その人は今ではボクが密かに師匠と呼んでいる敬愛すべき人物である。
関西弁で哲学的なことや思想的なことを展開し、歴史の教養がないとついていけないような話を聞いた。
難しすぎてよくわからなかったが、とんでもないアクロバットな理論を整合的に話している人であることは伝わった。
それからボクは学生運動を始めた。
右とか左とかそういうのに縛られず、自由に今の社会の不満をいろんな形式で表現することがボクにとっての学生運動だ。
まずボクは学校の構内でコタツと鍋を出して、学生たちを呼び止め、「今の学校に不満はあるか?」という質問を投げかけ、お互いに意気投合した人を仲間として迎え入れるという活動から始めることにした。
友人と二人で準備をし、やってみると学生課の人がすぐさま止めに来て、押し問答になった。
Twitterでも写真を撮られ、少しだけ話題にされたが、自分達の大学の中での反応は薄かった。
その代わり同じ地域の別の大学の人達がその活動を発見し、四人ほど連絡してきた。
それからいろんな人達と繋がりができていき、東京の某住み開きスペースにも遊びに行くようになって、本格的な運動をしている連中ともつながりを持てるようになった。
仲良くなった人には声に出しては言えないような立場の人間もいた。
ボクは毎日のようにたまり場に行き、
アート系の人から左翼活動家からよくわからない怪しげな人達と毎日酒を飲みどんちゃん騒ぎをした。
気がついたらボクは留年していた。
就職活動にも失敗していた。
後悔があるとしたらボク自身が主体となった運動を本格的に展開できなかったことである。
革命を夢見たあの頃 大部屋創介 @obeyasosuke
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