嫁姑問題
三園 七詩【ほっといて下さい】書籍化 5
第1話 朝
私はなんだかいつもより寝れた気がする事に違和感を覚えて目を覚ました。
今…何時…?
携帯の時計を見ると…午前6時30分!!
本来起きる時間は午前5時!!やばい!完全に遅刻だ!
布団を飛び起きて娘の部屋の扉を慌ててノックする。
「リカ!起きて!ママ寝坊した!」
部屋からは寝起きの娘の声…起きたのを確認して階段を駆け下りる。
まずはお弁当!今日はもうしょうがない冷凍食品で我慢してもらおう!
冷凍庫から何品か取り出してレンジに突っ込む、ご飯は…炊いてある!
昨日の私グッジョブ!
お弁当にご飯を詰めて少し冷ます、その間にレンジがチーンッ!と私を呼んだ。
今は無理と無視しているとピーピーピーと出せとばかりに呼んでくる。
「はい!はい!」
レンジに返事をして扉だけ開けた、こうしておけばもう鳴くことはない。
あとは朝ごはんの準備だ…そうしてる間に娘が起きてきた…それと同時にパパも起きる。
朝から不機嫌そうに
「何やってんだ!」
おはようの挨拶の前にその一言…本当にイライラさせる。
「ごめん、アラームが聞こえなかった」
娘とパパに謝って朝ごはんのパンを焼く…今日はパパが娘を学校に送る日だったのだ。
パンを焼く間にお弁当のおかずを詰めた。
「ごめん…今日冷凍…」
娘にこっそりと謝ると
「別にいいよ、朝は?」
「パンにバナナに飲むヨーグルト」
「OK」
娘は淡々と頷く、娘の態度はいつも冷めているがこういう時は助かる。
今言った物をテーブルに並べると
「朝からこれだけか?他のはないのか?」
パパが顔を顰めた。
「今日は時間ないから」
もっと言い返したいが忙しい今は喧嘩する暇もない…グッと堪えて何かないかと冷蔵庫を見るとベーコンと卵を発見…それをフライパンで焼いた!
お弁当を包んで飲み物と一緒にランチバッグに入れて娘の通学カバンのそばに置く。
目玉焼きをサッと出して今度は自分の用意!
今日ははゴミの日…夜にゴミの用意はしてあったが自分はパジャマのまま…さすがにこの格好では外には出れない。
髪を濡らしてドライヤー。顔を洗って化粧水。日焼け止めを塗って軽くパウダー。
眉毛だけは忘れずに!ものの5分で身支度終了…手抜きもいい所だけどもう今日はしょうがない。
ご飯を食べ終えた二人がもう家を出ると言いだした。
私は二人を見送りながらゴミ捨てに走った!
二人を出してどっと疲れが押し寄せる…
「疲れた…」
思わず声も漏れる。
これから自分も仕事に行く準備をしないと行けない…先程の簡易化粧を直して仕事の準備をしていると…
ピッコン!
NINEが鳴った…なんだか嫌な予感がする…
何故ならパパが娘を送ったのはパパの実家、今の学校から近いこともあり通学の自転車を置かせて貰っているのだ。
義母は息子大好き、孫大好き。
そしてパパは家の不満をすぐに義母に相談するマザコンだったのだ。
私は忙しいのに…とため息をつきながらLINEを開いた。
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