プロローグ
こんな
父の
だって、この髪は
薄茶の髪というだけで、おまえは主役にはなれないんだよと言われているような気がしたのだ。事実、周囲のまだ幼い子どもたちのなかには、
「なんでおまえだけそんな髪の色なんだよ、変なの!」
「仲間はずれじゃん。かわいそー」
浴びせられる無遠慮な言葉に、七歳のわたくしは今のように
父に連れられてやってきたガーデンパーティーで、年の近い男の子たちにからかわれ、
この髪がちっとも綺麗じゃないことくらい、わたくしが一番よくわかっている。
庭園の植え込みに
「ここで何しているんだ?」
少年といっても、わたくしにはとても大人に見えた。きっと、十六歳のお兄様と同じくらいの
その少年の
こんな人に、わたくしの気持ちがわかるはずがない。こんな、
「こんな髪の色、もういや。もっときれいな色だったらよかったのに。みんな、わたくしの髪は地味できれいじゃないってばかにするんだもの」
泣きながら
「君の髪は、やさしいミルクティー色をしている」
それは、きっと
ぼろぼろと情けなく
ミルクティー色。
なんて素敵な
ミルクティーは好き。ストレートティーはまだちょっと苦手だから、紅茶を飲むときはいつもミルクを入れる。たったそれだけで、紅茶が
わたくしの
そうあれはきっと、
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