第2話

 僕は今、ペン子とペンちゃんと、散歩している。


「もう真っ暗だね」

「そうね」

「うん」


 ペンちゃんの一言に、ペン子と僕はそれぞれ言葉を返す。

 そんな様子から、家族に見える僕らだけれど……。




「今日もありがとう」


 家まで送り届けると、ペン子が僕に、いつも通りお礼を言った。


「良いんだよ。僕も楽しかった」

「ペン介くん、また遊ぼうね」


 僕を見上げてそう言うペンちゃん。本当に楽しかったようで、僕は嬉しくなった。


「うん、またね」

「バイバイ」

「さようなら。気を付けて」

「ありがとう」


 今度は僕がペン子にお礼を言い、そして彼女たちに背を向けた。

 そう、僕たちは家族ではない。

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